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    <title>モノクロのアニメ</title>  
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    <description>漫画・アニメ・キャラクターのブログ</description>  
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    <title>映画　けいおん！</title>  
    <description><![CDATA[<p>本館と講堂を結ぶ渡り廊下に、午後の陽射しが差し込んでいた。まだまだ冬の寒い空気が残る時期で、陽射しはゆるやかな熱の固まりになって廊下に落ちていた。じわりと白く滲み出すような光の中に、かすかな埃がちらちらと舞っていた。
そんな通りに、澪を先頭に、次に紬、紐で縛った本の束を持った律、それからゴミ袋を持...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[本館と講堂を結ぶ渡り廊下に、午後の陽射しが差し込んでいた。まだまだ冬の寒い空気が残る時期で、陽射しはゆるやかな熱の固まりになって廊下に落ちていた。じわりと白く滲み出すような光の中に、かすかな埃がちらちらと舞っていた。<br />
そんな通りに、澪を先頭に、次に紬、紐で縛った本の束を持った律、それからゴミ袋を持った唯がふらふらとついてきた。<br />
ふと唯が渡り廊下の半ばで足を止めた。開けっ放しになった扉の向うを、唯にしては神妙な顔で覗き込んでいた。<br />
「どうした、唯？」<br />
律が足を止めて振り返った。<br />
「&hellip;&hellip;うん」<br />
唯は考え事をするみたいにうつむく。澪や紬も気付いて唯の側に集まってきた。<br />
「さわちゃんの言ったこと、気にしてるの？」<br />
律が心配するように唯を覗き込んだ。ついさっき、部室でさわ子先生が「留年の可能性がある」なんて話を始めたのだ。からかわれただけだ、とわかっていても、やはり引っかかるものがある。<br />
「そうじゃないんだ。私たちね、先輩としてあずにゃんに何かしてあげるべきだと思うんだ」<br />
思いを告白するように、唯が皆を振り返った。<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
	◇</div>
<br />
『けいおん！』が最初にテレビ放送されたのは２００９年の春だった。深夜という見る人が限られるニッチな枠だったのに関わらず、『けいおん！』の存在感は同じ時間帯に放送される有象無象のアニメ群の中にあって際立った輝きを放ち、『けいおん！』という作品はあっという間に「深夜アニメを求める特定の人たち」からより広い意味を持った若者層へ拡大していった。翌２０１０年には第２期『けいおん！！』が放送。ＴＢＳアニメは１クールという原則を破って２クールという長丁場でアニメは制作され、唯たちの最後の１年間がより詳細に描かれるようになった。『けいおん！』熱の奔流は勢い留めず日本という国を、あるいは２００９年から２０１０年という時代を駆け抜けていった。<br />
そして２０１１年１２月３日、誰もが待ち望んだ作品がついに封切られた。『映画けいおん！』である。<br />
<br />
<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">テレビ版でも重要なファクターとして扱われた渡り廊下。そこを通過すること、留まることで物語や唯たちが置かれている状況が解説されている。劇場版では間違いなく特別な場所に見えるように映像処理が施された。渡り廊下という場所を基点に見ていくと、『けいおん！』という作品への理解が深まる。</font></font><br />
<br />
『映画けいおん！』はテレビ版を本編とする傍流作品である。テレビ版では描かれたなかった様々な場面を接ぎ穂するようにエピソード描かれている。『番外編　劇場版！』とするのが正しいだろう。<br />
キャラクターの置かれている状況や衣装などで、テレビ版のどことザッピングしているのか容易にわかるように作られている。具体的にどの場面がテレビシリーズのどのエピソードと繋がっているかは、ＤＶＤ／ブルーレイ発売後に改めてブログに書き足したいと思う。<br />
『映画けいおん！』を一言で表現するならば「脇道の映画」である。大雑把な枠組みとして、唯たちがロンドン旅行するという話があるものの、唯たちの物語やキャラクターの対話はひたすら脇道を突き進んでいく。脇道と小さなネタが調子のいいテンポでいくつも紡がれ、ゆっくりと本筋の物語や舞台に移り進んでいく。いったいシーンの数は全体でいくつになったのだろう、というくらいシーンが矢継ぎ早に飛んでいく。<br />
普通の映画の作法であれば、まず主題を設定し、そこへ向けて物語なり舞台を移していくものだが、『映画けいおん！』は延々脇道と脱線を繰り広げていく。その勢いはロンドンへ移っても相変わらずで、「いかにもそこにドラマが準備され待っています」という組み立てはまったく見えず、脇道と脱線を繰り返しながら、いつのまにか物語は、映画の中心的テーマへ向かっていく。ある意味過剰なくらい「いつも通り」の唯たちの物語が描かれている。「劇場版だから」といっていかにも気負った感じはなく、気合の入った小ネタ集ではあるものの、作品は決して小さくなく、むしろどっしりと構えた大きな枠組みの中に唯たちの&ldquo;今&rdquo;が全力で敷き詰められた作品である。<br />
映画の物語作法としてはイレギュラーだが、『けいおん！』らしさが貫かれた『けいおん！』でしかあり得ない劇場映画として仕上がっている。『けいおん！』という作品に深く接し、誰よりも理解している山田尚子監督だから見つけ出せた、より『けいおん！』らしい作法を持った映画だ。<br />
<font style="font-size:xx-small;"><font style="color: rgb(169, 169, 169);">（例えば細田守監督だ。細田守監督作品にはまず明快な枠組みがあり、そこへ向かって迷いなく物語が展開し、その間にロマンスやドラマといった見せ場をバランスよく用意されている。細田守監督は映画の作法をきちんと守っている、わかりやすい例だ。『映画けいおん！』には細田守監督作品のような構造はないが、映像や台詞は魅力的で、惹きつけさせる力を持っている。標準的な映画の作法を持たず、なのに映画としての力強さは圧倒的だ。そこに山田尚子監督の才能の凄さを感じる）</font></font><br />
<br />
『映画けいおん！』の映像はテレビシリーズ版と比較して、劇的に変わったという印象はない。キャラクターデザインはテレビシリーズ版のものがほぼそのままで採用されたため、線の密度や重量感が「映画だから」といって増強されたわけではない。<br />
しかし『映画けいおん！』の映像に接していると、不思議と映像の世界に包み込まれているような、不思議な充足感に捉われる瞬間がある。確かに線の密度や設定はテレビシリーズからあえて変更が加えられていないが、&ldquo;そこにあるべき空気&rdquo;の存在を丹念に、繊細に描かれている。その場所にあるべき暗さや熱の感覚、奥行き。撮影スタッフは、架空の場所である絵画世界を、あたかも実在して呼吸している場所のように仕上げている。例えば教室内の仄暗さ。テレビシリーズでは漠然と描かれてきたが、劇場版ははっきりと光の存在が意識されている。どこから光が差し込んで、どれだけの暗さ、明るさをもっているのか。場面ごとにその差異がはっきりわかるように描かれている。映画という枠組みを持ったことで、生活空間の描写そのものに奥行きが与えられた点も大きいだろう。今まで見えなかった側面が、いくつも見られたのが面白かった。<br />
また音響効果はわずかな足音、布ズレの瞬間を逃さず音を与えている。キャラクターのほんのちょっとした動きにつられて発する音の数々。アニメのキャラクターは当然実在しないわけだが、あたかもそこに実在して、本当に演技した瞬間の音を捉えたかのようにすら感じる。<br />
音響、撮影ともにこの映画において素晴らしい仕事をした。<br />
キャラクターの線の密度はテレビシリーズから変わらなかった一方、動画枚数は非常に多い。ほんの僅かな動き、仕草を油断なく捉える。そもそも作画監督の堀口悠紀子はキャラクターのほんの僅かな動きを逃さず、繊細な動画を得意とし、どんな動きにも暖かい柔らかさを与える作家である。細かい話をすると、手の動き、脚の動きといった原画と原画の間の詰め指示をより丁寧に、ほんのちょっとの動きでもフォロスルーを与えることであの動きが実現できる<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">（頭では理解できていても、職人的な経験値が必要である）</font></font>。初の劇場映画の主導的な作画監督に抜擢された堀口悠紀子は、持ち前のセンスを最大限に増幅させて、映画の登場人物に生々しいまでの息吹を与えている。『映画けいおん！』が持っている不思議な温もりや優しいイメージは、現場スタッフの全ての力が合わさった結果だろう。<br />
前半の学校のシーン、家庭のシーンは色彩は特別テレビ版から変わった印象はないものの、どこか仄暗く、閉鎖した印象で描かれている。それが一変するのがロンドン旅行が始まってからだ。舞台がロンドンに移ってから、映像はこれでもかと賑やかに、華やかに、ディティールは線と色彩の洪水という勢いで描写されていく。いかにも「ロンドン旅行」というような観光地を巡っていくだけのものではなく、フェティッシュなレベルでロンドンへ行って目に付いた風景の一つ一つが取り上げられている。ただロンドンへ設定が移っただけではなく、違う空気を持った世界であるということがはっきりと意識されている。「ロンドンへ行く」という映像的な意義や差異が意識されているからこそ描き得たシーンである。<br />
ロンドンから帰って来た後の日常風景の描き方も注目すべきポイントだが――ここからは各々が自らの目で確かめるべきだろう。<br />
<br />
<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">劇場版のもう一つの注目どころは、エンディングの澪を主演に据えたＰＶだ。アイルランドを舞台にした映像集で、本編中ではあえて避けて描かれた唯たちの少女の部分が強調的に描かれている。少女の持つ儚さ、脆さ、屈折が詩的な映像のなかに描かれた美しい作品だ。テレビ版のエンディングより確実に高いクオリティで、尺も長く、それだけで一篇の映像として完成した作品だ。ＤＶＤ特典にテロップなし版が入っていることを期待したい。</font></font><br />
<br />
『けいおん！』は女性映画である。実写の世界ではまあまあ珍しくなくなった女性映画であるが、アニメとなると話は違ってくる。私はアニメーションのシリーズ、劇場映画、この両方で女性が監督したという前例を聞いたことがない。監督がたった一人女性、というわけではなく、脚本、キャラクターデザイン、その他、作画スタッフや衣装デザイン、色彩設計<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">（仕上げはもともと女性比率が高い）</font></font>、末端に至るまで女性比率が際立って多い作品である。だから『けいおん！』は単に女の子が主人公のアニメという以前に、女性が女の子を描いた作品と読み取るべきだろう。<br />
世界的な通年として、アニメーションの制作現場に女性は少ない。アニメーションの制作はひたすら厳しく、つらく、過酷なものである。しかも、日本ほど安定的な制作体制ができあがっている国は世界を探してもなかなか事例が見つからない。日本以外の場所では、アニメの企画が立てられてそれからスタッフが募集されるが、はじめからアニメーターを専門職をしている人は少ない。そんな業界に女性が立ち入ることは難しく、結果として男性比率が多く、アニメは男性目線になりがちである。<br />
しかし『けいおん！』は世界でも珍しい女性が主導になって制作されたアニメーションである。『けいおん！』の主人公、というかほとんどの登場人物は少女である。&ldquo;少女&rdquo;は古くから芸術家のモチーフとして描かれてきた対象である。特にアニメにおいては、執拗<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(169, 169, 169);">（病的？）</font></font>といっていいくらい、ある種の性的コンプレクスが少女像に刻印されてきた。<br />
この少女というモチーフを女性が女性の目線で描けばどうなるのか？　その回答ともいえるのが『けいおん！』の映画である。<br />
『けいおん！』で描かれた少女たちはとにかくも賑やかで、騒々しいといっていいくらいだ。いかにもかしこまった&ldquo;かわいい&rdquo;表情は作らず、いつも捻り、崩され、弾けている。記号的な&ldquo;かわいい&rdquo;の羅列はあえて避けられ、時に大げさに顔が崩され、鼻の穴が強調される。ふとすると、可愛いと感じられないのでは？　というくらい思い切った描かれかたをしているが、むしろそういう瞬間こそ『けいおん！』のキャラクターたちが魅力的に輝いている。背景にしっかりとした少女像にビジョンが一つのスタイルとして貫かれているからだろう。女性だからこそ描ける女性の&ldquo;かわいい&rdquo;と&ldquo;うつくしい&rdquo;。女性だからこそ描ける言葉のやりとりや、落書きの継ぎ足し。唯たちは他のどのアニメのキャラクターよりも魅力的で、愛らしく、少女らしさを持っている。<br />
芸術は嘘と真実の間をゆらゆらと行き交うものであるが、アニメはどんな手法よりもより深く嘘と真実の間を潜行していく。山田尚子監督はその実体と方法論を否定せず、真っ向から取り上げ、唯たちを描きこんでいく。よくありがちな、少女を冷たい彫刻のような、偶像としての&ldquo;ビショウジョ&rdquo;ではなく、より温もりをもった生命感あふれる&ldquo;女の子&rdquo;を描いた。だからこそ『けいおん！』は特別な作品でありえるのだ。<br />
これが『けいおん！』が静かに成しえていた革命の一つだ。<br />
<br />
<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">山田尚子監督といえば脚の描写である。フェティッシュなくらい脚を描写するものの、性的ないやらしさはまったくない。山田尚子は脚を描くことについて、次のように語る。「脚は一番素直に人が出るところだから。顔だとわざとらしい。脚には理性が働かないから」（けいおん！！ＤＶＤ第８巻音声解説より）。脚から人格を描く――いったいどうやって発見したかわからないが、人間の描き方に独自の個性や方法論を持ちえている時点で、すでに立派な自立した監督である。</font></font><br />
<br />
『映画けいおん！』の公開に向けて、あらゆる場所で『けいおん！』が盛り上がりを見せた。ローソンでは繰り返しタイアップ商品が販売され、デニーズでは『けいおん！』を題材にしたメニューが登場、叡山電鉄にラッピングカーが出現、ルミネエスト、ユニバーサルジャパンで『けいおん！』テーマのイベント。ある日書店へ行くと、多くの雑誌が『けいおん！』を表紙に取り上げ特集をしていて驚かされた。まさに「市場が求めているからこそ」の広がりである。<br />
実は『けいおん！』がいつの間にか達成した&ldquo;革命&rdquo;は女性映画という一点だけではない。《宣伝》という部分においても、『けいおん！』は革命的であった。<br />
『けいおん！』は全国１３０館という規模で公開される。この１３０館という数字は、通常ジブリアニメやドラえもんでしかありえなかった数字である。しかし深夜発のアニメが、全国１３０館規模の映画に成長しているのである。しかも、出演キャストがすべてアニメ専門の声優が担当している。<br />
ほとんどの劇場化されるアニメは、プロの声優は広告の後ろに回され、中心に立つのは声優経験のまったくない、知名度のみが優先された素人である。場合によっては、テレビ版のキャストが全て一新され、全員が素人に変更されるといった事例もある。そうでない場合でも、無理矢理でも&ldquo;ナゾの新キャラクター&rdquo;なるものが突っ込まれ、そこにやはり知名度優先の芸能人が起用される<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">（それで最近になって徐々に知れ渡るようになったのは、実写俳優の演技力のなさだ。アニメで描かれた作品が実写化すると、実写俳優の演技力の低さが哀れにすら思えてくる）</font></font>。『けいおん！』の劇場版はおそらく京都アニメが制作費の一部を出資しているから、ある程度の純度が守られたのだろう。もしテレビ主導で『映画けいおん！』が制作されたら、ＡＫ４８や韓国アイドルが豊崎愛生に代わって唯たちに声を当てていた可能性だってある。まさか、と思うが、『劇場版シンプソンズ』という実例もある<font style="font-size:x-small;"><font style="color: rgb(128, 128, 128);">（「いや、そんな&hellip;」と思うかもしれないが、テレビはそういうことを<font style="font-size:small;"><strong>「やらかす」</strong></font>のである）</font></font>。<br />
私は個人的に、アニメ映画に素人を採用するという《宣伝方法》に疑問を感じていた。映画は大きな予算を掛けて制作される。だからより多くの人に拡散される必要があるから、知名度優先の素人が採用される<font style="color:#808080;"><font style="font-size: x-small;">（これにはアニメの宿命的&ldquo;広告下手&rdquo;が災いしている。ほとんどのアニメ映画は、完成してから映画雑誌の公開スケジュール表の隅っこに載っているのを見かけて、初めてそれが制作されていることを知る、といった状況である。アニメの製作者は、まず《宣伝》について考えるべきである）</font></font>。確かにそれで映画製作発表などをやると、普段アニメとは接点のない記者が一杯押し寄せてきて、一見注目されているかのような雰囲気が作られる。しかし、果たしてその背後にお客さんはついて来ているのだろうか？　朝や昼のニュースショーを見ると、映画の情報はせいぜいタイトル名が告げられるだけで、あらすじの紹介もなし、映像もなし。話題の中心は「あの熱愛報道について教えてください！」といったものばかりである。果たしてあんな取り上げられ方で本当に《宣伝》になっているのか？　とても伝わっているとは思えない。宣伝の効果が怪しいのに、作品のクオリティを犠牲にしてまで素人を起用する理由がわからない。<br />
だが、『けいおん！』はその宣伝の規模の大きさにも関わらず、作品としての&ldquo;純度&rdquo;が完璧に守られた実に珍しいケースであり、『けいおん！』の後に道が続いていけばいいと思っている。<br />
<br />
とはいえ、懸念要素がないわけではない。かつて「社会現象」と称されたアニメーションは多くあるものの、実際にはそれほど規模の大きなものではなかった。例えば『宇宙戦艦ヤマト』や『風の谷のナウシカ』いずれも封切り最初には長い行列ができたものの、３日目には途切れた。他の多くのアニメ映画でも共通して、３日目には客足が途絶えている。アニメーションはどんなに社会現象と呼ばれようとも、ユーザーの規模は限定されている。純度の高い宣伝方法、制作方法では、予算の回収すら難しいのが現実だ。昨今はアニメ鑑賞者は増えてたと言われているものの、それも漠然とした印象での話でしかない。果たして『けいおん！』は３日目で途絶えてしまうのか？　アニメの宣伝方法における道筋を作るためにも、アニメの純度を守るためにも、成功することを願う。<br />
<font style="color:#808080;"><font style="font-size: x-small;">（『けいおん！』人気の影で、大きな歪もあった。『映画けいおん！』の公開直前、豊崎愛生にストーカーが付きまとい、その私生活がとあるブログ上で暴露された。憶測の域を出ない話だが、背後にいるのは韓国とその関係者ではないか、という。豊崎愛生をつきまとったストーカーは、誰もが想像するとおり素人ではないだろう。何かしらの情報に長けたプロと見て間違いない。では、声優を貶めて得すのは誰か？　アニメ人気を妬ましいと思っていたのは誰か？　その種のプロを雇えるのは誰か？　さんざごり押ししたのにも関わらず、思ったほど浸透しない韓流。対して、ろくな広告もしていないのに大人気の深夜アニメ、その代表格である『けいおん！』。条件を当てはめていくと、韓国とその周辺に関係している人たちによる工作活動、という憶測がぴったりくる。もっと条件を絞り込めれば、具体的な誰か、どの集団かまで特定可能だろう）</font></font><br />
<br />
劇場版『けいおん！』はテレビシリーズは主流とする傍流である。テレビシリーズで説明不足になっていた様々な場面を丁寧に取り上げ、補完するための「もう一つのけいおん！」である。しかしそれでいて、いかにも「番外編映画」ではなく、限りなく純度の高い『けいおん！』である。脇道をひたすら突き進む映画だが、第２３話『放課後！』での律の台詞にあるように、「人生の無駄遣い」というのが『けいおん！』の本質である。どこまでも疑いなく脇道に突っ走る、瑞々しい輝きを込めた無駄遣いである。唯たちはいっそ、&ldquo;風速&rdquo;と呼ぶべき勢いで、桜高の３年間を、あるいは２００９年から２０１１年という期間の日本を猛烈な勢いで駆け抜けていった。『映画けいおん！』は壮大な脇道の結晶のような映画だが、最高の『けいおん！』だった。<br />
『映画けいおん！』はより純度を高めた『けいおん！』である。そこに描かれるのは特定の時代を描き出した&ldquo;かつて&rdquo;ではない。『けいおん！』はノスタルジーではなく&ldquo;今&rdquo;だ。全力疾走で生きている唯たちの&ldquo;今&rdquo;が描かれているのが『けいおん！』だ。山田尚子監督は、唯たちの&ldquo;今&rdquo;という瞬間を、永遠のフィルムの中に閉じ込め、何よりも美しい芸術作品にした。<br />
この作品は、『けいおん！』という作品とキャラクターに対する&ldquo;愛&rdquo;に向けられた贈り物である。<br />
<br />
作品データ<br />
監督：山田尚子　原作：かきふらい<br />
脚本：吉田玲子　キャラクターデザイン・総作画監督：堀口悠紀子<br />
レイアウト監修：木上益治　楽器設定・楽器作監：高橋博行　絵コンテ：山田尚子・石原立也<br />
色彩設計：竹田明代　美術監督：田村せいき　美術監督補佐：田峰育子<br />
撮影監督：山本倫　撮影監督補佐：植田弘貴　３ＤＣＧ：梅津哲郎　柴田祐司<br />
音響監督：鶴岡陽太　音楽プロデューサー：小森茂生　礒山敦　岡本真梨子　音楽：白石元<br />
出演：<br />
平沢唯／豊崎愛生<br />
秋山澪／日笠陽子<br />
田井中律／佐藤聡美<br />
琴吹紬／寿美菜子<br />
中野梓／竹達彩奈<br />
真田アサミ　東藤知夏　米沢円　永田依子　中村千絵　浅川悠<br />
中尾衣里　中村知子　ＭＡＫＯ　片岡あづさ　北村妙子　平野妹<br />
<br />
<div style="text-align: right;">
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<br />
<div style="text-align: center;">
	<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
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    <dc:date>2011-12-06T10:13:09+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
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  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/795/"> 
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    <title>かってに改蔵　下巻</title>  
    <description><![CDATA[<p>久米田康治作品は、久米田康治自身の個人史である。
ほとんどの創作は、その創作について語られる時、物語やキャラクター、あるいは背景に流れるその当時の社会情勢などが中心に語られる。物語やキャラクター、当時の社会情勢、意識などが充分に解説され解釈を加えられ、それから&amp;ldquo;憶測&amp;rdquo;として...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[久米田康治作品は、久米田康治自身の個人史である。<br />
ほとんどの創作は、その創作について語られる時、物語やキャラクター、あるいは背景に流れるその当時の社会情勢などが中心に語られる。物語やキャラクター、当時の社会情勢、意識などが充分に解説され解釈を加えられ、それから&ldquo;憶測&rdquo;として作者の深層心理が考察される。作者がどうしてその場面を描いたのか、作者はどんな社会に接地して、どんな情報に精通し、どんな判断で題材を選択したのか。そうした諸々の断片をパズルのように組み合わせて、批評家は作家の人物像を作り出すのである。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/0/60a04a48.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (1)" border="0" class="pict" height="341" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/0/60a04a48-s.jpg" width="349" /></a>しかし久米田康治の創作は例外的である。なぜならば、久米田康治作品は、直接久米田康治自身について語っているからである。<br />
久米田康治がどんな意識でその時代の現象に接し、漫画に取り入れようとしたのか。久米田康治が何を好み、何を嫌い、何を尊敬したのか――。そうした心理的なあらゆる傾向が、何もかも包み隠されず漫画の中で描かれ、キャラクターの口から直裁的に語られ、あるいは批評的に描写された。だから久米田康治作品は、久米田康治自身以外の何物でもない。作者自身の心理的な過程そのものが刻印されている。<br />
『かってに改蔵』のＤＶＤシリーズは、久米田康治のおよそ１０年にわたる創作の過程を超特急で追いかけようという特殊な企画である。久米田康治のキャラクターの描き方や漫画のスタイルの変化。通常のシリーズ作品であれば、視聴者の混乱を避けてある程度の作家の変化やムラは刈り取られ、平均的な部分のみがピックアップされてアニメーションというメディアに落とし込んでいくのだが、『かってに改蔵』はむしろ変化の自体を克明に、ダイジェストとして描き、『さよなら絶望先生』へと続く久米田康治の作家としての過程を描いている。『かってに改蔵』の原作における作品スタイルがすでに『さよなら絶望先生』に近い形式を持っているために、『かってに改蔵　下巻』ではカット割りや箇条書きの出し方、擬音を女性声優でなぞるやり方まで、何もかもが『さよなら絶望先生』方式で描かれている。<br />
『かってに改蔵』のＤＶＤシリーズは、久米田康治という人物の過程を描き出した、極めて特殊な形態の&ldquo;伝記&rdquo;であるという見方もできる。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/0/b0d6fa3e.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　３巻 (14)" border="0" class="pict" height="81" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/0/b0d6fa3e-s.jpg" width="149" /></a><span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">前回『かってに改蔵　中巻』の記事を読んだ人は僅か数人&hellip;&hellip;１０人にも満たない人数だった。繰り返すが、１０人を越えなかった。本当にこのＤＶＤシリーズは売れたのだろうか、と心配になる数字である。『かってに改蔵』ＤＶＤの売れ行きが『さよなら絶望先生』のアニメ４期が断念された背景と関係しているのではないだろうか。</span><br />
<br />
しかし、『かってに改蔵』の全シリーズをあまりにも端的にかいつまんで映像化されてしまったために、一見様にはあまりにも不親切な内容になってしまっている。原作では変化の過程が１週ごとに丹念に描かれてきたが、アニメではその過程がざっくり切り落として映像化してしまったために、熱心な原作読者でない限り、わかりづらい作品になってしまった<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（一度読んだことがある、という読者でも「？」な部分がたくさんあるだろう）</span>。<br />
『かってに改蔵』は確かに１話完結のギャグ漫画であるが、その内容でやらかした多くの事件や現象はデフォルトされずに持ち越され、それがシリーズ全体における変化になっている。キャラクターなどはその一つで、ＤＶＤシリーズ上巻と下巻では同じキャラクターでも性格や描き方がまるっきり変わってしまっている。名取羽美の猟奇的な性格に変化したのはあまりにも有名であるが、実際には主人公である勝改蔵も随分違うキャラクターに変わった。坪内地丹などは、もはや人間以外の何かである。<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（地丹は変化の大きなキャラクターだったため、アニメ版では前半後半で設定が２パターン作られている）</span><br />
この変化は中心的なキャラクターだけに留まらず、多くのサブキャラクターたちにも影響を与えている。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/9/092e0ed5.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (10)" border="0" class="pict" height="133" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/9/092e0ed5-s.jpg" width="199" /></a>そのうちの一つを見てみると、『かってに改蔵　下巻』の第６話Ｂパートにおいて唐突に登場する色黒の少年である。あの少年は坪内地丹の弟・砂丹である。地丹の弟は第１巻では地丹そっくりの肌の色が違うだけのキャラクターだったが、愛蔵版第１０巻第１４話２２６ページに再登場したとき、まるっきり別人のさやわかイケメンとして描きなおされた。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/9/c9624bd8.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　３巻 (11)" border="0" class="pict" height="308" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/9/c9624bd8-s.jpg" width="200" /></a>また地丹の妹・牡丹もやはり当初地丹そっくりなキャラクターとして描かれていたが、愛蔵版第１１巻第８話１２５ページにおいて再登場したとき、恥ずかがり屋のメガネっ子キャラとして設定が変更されていた。『かってに改蔵』には女の子キャラはまあまあいるのに、メガネキャラがいないという事態のために急遽書き改められたキャラクターである。<br />
アニメ『かってに改蔵　下巻』の第５話Ｂパートで、山田さんが学園から立ち去るエピソードが描かれているが、実はこれ、次エピソードのための壮大なフリなのである。原作では「さよなら山田さん」の次に「帰ってきた山田さん」が描かれ、「感動的に去ったと思ったら、すぐに帰ってきた」という笑いになっているのである。<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/5/25acd51e.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (3)" border="0" class="pict" height="108" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/5/25acd51e-s.jpg" width="198" /></a>しかしアニメ版では、フリだけでオチが描かれず、ギャグ漫画らしくない不思議な後味で終わってしまった。アニメ版６話Ｂパートの背景にちらっと登場するのは、「原作では帰ってきたから」である。<br />
ちなみにこの山田さんにちなんだエピソードは<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（原作では）</span>この後しばらく続くことになり、山田さんの名前はじわじわと蝕まれてそのうちに山口さんに変わり、実はギャグ漫画の背景で、<strike>山田さん</strike>山口さんと砂丹の２人が悪と戦うバトル展開が描かれていたという事実が明らかになる。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/2/328a0b93.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (4)" border="0" class="pict" height="108" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/2/328a0b93-s.jpg" width="198" /></a>アニメ版第６話Ａパートでは、地丹がなぜか奇妙なぬいぐるみ姿で登場する。原作を見ると、愛蔵版第１２巻第４話６４ページで無理矢理着ぐるみを着せられ縫い付けられるシーンが描かれている。それきり脱ぐことができなくなり、次のエピソードでもあの格好のままだった、というわけなのである。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/c/6c56c4b3.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　３巻 (13)" border="0" class="pict" height="327" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/c/6c56c4b3-s.jpg" width="200" /></a>アニメ版第６話Ｂパート<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/5/d5fcace6.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (2)" border="0" class="pict" height="108" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/5/d5fcace6-s.jpg" width="198" /></a>で、名取羽美に生贄にされている少女が登場する。このキャラクターが最初に登場したのは愛蔵版第１２巻第７話１１６ページである。名取羽美に対する恐怖のあまり、名取羽美の信者になってしまった少女である。その後何度か登場するものの、最後までキャラクター名は与えられなかった。<br />
また、名取羽美は勝改蔵と同棲している。同棲が始まったのは愛蔵版第９巻第３話５０ページからである。「勝」の表札の上に、「名取」の名前が貼り付けられてあるのは、そういう理由である。<br />
泊亜留美もアニメでは一度だけしか登場せず、どんなキャラクターなのかわかりにくい。泊亜留美は地丹の後輩で、地丹が片思いをしてストーカーし続けていた相手である。『かってに改蔵』はキャラクターが年を取らない設定の漫画だが、泊亜留美だけは順調に年を取る設定で、初登場時は中学生、次に高校１年生になり、間もなく改蔵たちと同じ高校２年生に、最後には高校３年生になり改蔵たちより上級生になった。アニメ版に登場する泊亜留美は、すでに改蔵たちより一つ上の学年になっている設定である。<br />
最後に、下巻に入り、またしても中巻とは違うキャラクターの描き方が試みられている。ちょっと見て明らかに違うのは瞳の描き方だ。中巻では瞳孔の黒を中心に置き、周辺に向かって何重かのグラデーションを作る方法で描かれている。下巻では、瞳孔の黒を中心に置き、中心地点より上をＢＬブラック、下部分のみに明るい色が使われるようになった。<br />
原作を改めて確かめると、愛蔵版第１１巻第１９話でようやくこの描き方で定着したようだ。その以前のエピソードでもこの瞳の描かれ方は何度も試みられているが、移行期間と見られるエピソードがしばらく続いている。最初に瞳の描かれ方が変わったのは、おそらく愛蔵版第１１巻第１２話１８２ページ１コマ目の改蔵のクローズアップショットだろう。その後、徐々に瞳の描かれ方は新しいやり方に変わって行き、第１９話で完全に以降完了したようだ。<br />
ざっくりとした説明だが、『かってに改蔵　下巻』はこれだけの解説を前に置かないとわかりづらい作品である、と了解したほうが良いだろう。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/c/3c920486.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　３巻 (15)" border="0" class="pict" height="81" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/c/3c920486-s.jpg" width="149" /></a><span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">モブキャラとして出演し続けた新谷良子。『かってに改蔵　下巻』に入り、ついに名前のある役名を獲得したようだ。改蔵のクラスメイトである「しえちゃん」がそれだ。しえちゃんは原作初期から一応登場していたが、いつの間にか名前が与えられ、独立していたキャラクターに成長した。作品と同じように、新谷良子もそれなりの場所に着地したようである。</span><br />
<br />
第５話　バックトゥザＴＯＲＡＵＭＡ<br />
Ａパート・イノセントワールド　<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（愛蔵版第１０巻第１９話より／冒頭シーン愛蔵版第６巻第８話より）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/6/36ec6b64.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (5)" border="0" class="pict" height="163" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/6/36ec6b64-s.jpg" width="300" /></a>名取羽美は自転車を押して歩きながら、街の建物を見ていた。ふと商店街の一角が切り崩され、鉄骨むき出しの構造物が組み立てられているのが目に付いた。安全第一のプレートが掲げられ、高い防壁に囲まれ、いま建設の真っ最中といった様子だ。<br />
「再開発か&hellip;&hellip;」<br />
ぼんやりと黄昏れるように言葉を漏らす。<br />
「どうかしたの」<br />
一緒に歩いていた彩園すずが尋ねる。<br />
「昔ここらへん古い商店街があって、私たちの遊び場だったんです」<br />
――それは昭和３０年代頃の話。戦後の闇市を辛うじて抜け出せた商店街は、その時代ではそこそこの治安を維持し、人が多く行き交う活気に満ちた場所になっていた。ショウウインドウには新しい時代を象徴するようなテレビや洗濯機といった商品が並び始め、それが大量消費時代の幕開けを予感させていた&hellip;&hellip;。<br />
「まだ生まれてないっつーの！　ダメよ、某長期連載ポリス漫画のマネしよーたって」<br />
もとい、せいぜい９０年代。この辺りは子供たちの格好の遊び場だった。<br />
「懐かしいなぁ」<br />
「どんな遊びするの？」<br />
過去の思い出に浸り始める羽美に、すずが尋ねる。<br />
「めちゃぶつけとか交差点ベースボールとか、けっこう危ないことして親や先生に禁止されたっけ&hellip;&hellip;」<br />
そんなふうに思い出しながら歩いていると、前方を少し行ったところに改蔵が歩いているのに気付いた。辺りを警戒するようにきょろきょろしながら、こそこそと商店街脇の路地へと忍び込んでいく。<br />
何か怪しい。名取羽美と彩園すずの２人は改蔵の後をついて行くことにした。改蔵はやがて、いかにも怪しい雰囲気を孕んだ、重そうな鉄扉の向う側へと入っていく。その向うは&ldquo;禁止された遊び&rdquo;を懐かしむ場所だった&hellip;&hellip;。<br />
<br />
Ｂパート・サヨナラ山田サン　<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（愛蔵版第１１巻第１３話より）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/7/278e4adc.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (6)" border="0" class="pict" height="163" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/7/278e4adc-s.jpg" width="300" /></a>「山田さんのためにカンパしてください」<br />
改蔵が安っぽい箱を手に、クラスの一同に呼びかける。箱には「カンパ箱」と書かれた紙がセロテープでいかにも即席という感じに貼り付けられている。<br />
「か、カンパって、まさか&hellip;&hellip;」<br />
しえちゃんが声を震わせながら尋ねる。他のクラスの女の子も、青ざめたり汗を浮かべたりして改蔵を見ていた。<br />
「今まで気付かなかった僕の責任でもあるんです」<br />
突然に、名取羽美が改蔵を殴る。血が点々と散った。改蔵の体が横向きになって吹っ飛び、扉にぶつかった。<br />
紛らわしいが、&ldquo;例のアレ&rdquo;ではなかったようだ。<br />
改めて解説すると、山田さんが学費を払えないため、学校を辞めなくてはならなくなったそうだ。<br />
「いいの。私、学校を辞める」<br />
しかし山田さんの言葉に深刻な影はなく、かといって努めて明るさを装うわけでもなく、無感情にそう言った。<br />
実は山田さんには、もっと別の悩みがあった。山田さんには足りない物がある。<br />
とある漫画家には才能がなかった。とある経営者には決断力がなかった。とある政治家には愛国心がなかった。山田さんには&hellip;&hellip;人を好きなる心がなかった。<br />
<br />
Ｃパート・アル意味、貝ニナリタイ。　<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（愛蔵版第１４巻第１話より）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/d/8d29bdf5.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (7)" border="0" class="pict" height="163" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/d/8d29bdf5-s.jpg" width="300" /></a>それはとある冬の日のできごとだった。改蔵と羽美は、炬燵に体を潜り込ませながら、のんびりとテレビを見ていた。<br />
「独占中継！　おめでとうトニ・タワラちゃん！！　超豪華結婚披露宴！！」<br />
テレビの画面に大きなテロップが画面全面に現れる。それに続いて、披露宴の様子が映される。赤絨毯の上を、真っ白なウェンディングドレスを身にまとった女と、白スーツの男が手を組んでしずしずと歩いていく。<br />
そんな場面を見ながら。<br />
「ぷっ！　自分デザインのウェンディングドレスって&hellip;&hellip;！」<br />
改蔵がさっそく突っ込む。しかし汗を浮かべながら。<br />
「うそお！　８メートルのベールだってさ&hellip;&hellip;！」<br />
羽美も突っ込む。しかし言葉は震えている。<br />
「ウェンディングケーキが地球ってさあ&hellip;&hellip;」<br />
「本人たち出演の再現ドラマって&hellip;&hellip;」<br />
突っ込みはさらに続くが、発言のたびに勢いは弱くなり、ついに何も言えなくなってしまった。<br />
&hellip;&hellip;そこまでやられたら、もう何も言えません。<br />
何事も中途半端にすると叩かれたり悪口言われたりする。だったら徹底的な過剰さをそこに作り出してしまえば、もう誰も何も言わなくなるのではないだろうか。<br />
ハルウララ人気だってそうだ。５０～６０連敗なら駄馬だ駄馬だとからかわれるが、１００連敗もしたら、もう誰も文句言わない。むしろ応援すらしたくなるというもの。<br />
テストの点数だって、中途半端に悪い点数だから叱られる。全科目堂々の０点だったら、親も諦めてくれるのではないか。<br />
というわけで、ここにやりすぎて何も言われなくなった人たちがいる&hellip;&hellip;。<br />
<br />
第６話　孤独な女<br />
Ａパート・スレスレ★サーカス　<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（愛蔵版第１２巻第５話より）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/1/716ea9b8.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (8)" border="0" class="pict" height="163" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/1/716ea9b8-s.jpg" width="300" /></a>街にサーカスがやってきた！　広場に大きなテントが設置されて、人々が集まってくる。陽気なピエロが風船を配り、テントの周辺は賑やかな雑踏と笑顔で満たされていた。<br />
テントの中に入っていくと、すでに素晴らしい技の数々が披露されている。定番の玉乗り、ナイフでジャグリング、空中ブランコ&hellip;&hellip;。<br />
「すごーい！　すごーい！」<br />
観客席に座る名取羽美が、子供のように興奮して声を上げる。その隣に座る改蔵は、退屈そうにピエロたちの技を冷淡に見つめていた。<br />
次は細い綱の上を、一輪車が渡ろうとする。しかしその途上で、演者がふらふらとバランスを崩し始める。<br />
それに異様な興奮を見せる羽美。<br />
「しーっぱい！　しーっぱい！　しーっぱい！」<br />
突然立ち上がり、拳を振り上げて叫び始める。<br />
「やめてくださいお客さん！　縁起でもない！」<br />
ピエロが羽美の前に飛び出してくる。しかし羽美は、しばらく一人で「に・く・へ・ん！」コールを続けるのであった。<br />
という羽美は置いておいて、改蔵が鼻の先で嘲笑的な笑いを漏らした。<br />
「綱渡り感に欠けるんじゃないかなぁって」<br />
綱渡りというほど必要に迫られていない。本当の切迫感がそこに演出できていない。本当にギリギリスレスレの綱渡りとはどんなものなのか――改蔵はピエロをもう一つのサーカステントへと連れて行く。<br />
<br />
Ｂパート・近ゴロ、オヘソ出サナイネ。　<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（愛蔵版第１４巻第１４話より）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/e/6e7f9006.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　３巻 (9)" border="0" class="pict" height="162" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/e/6e7f9006-s.jpg" width="298" /></a>勝改蔵は名取羽美をちらちら見ながら、胸をときめかせていた。ただし顔はこわばり、一杯の汗が浮かんでいる。<br />
「最近、羽美を見ていると、ドキドキしてしまうのです」<br />
改蔵は彩園すずに身の内を告白する。<br />
するとすずは、「あー」と感情のない言葉を長く漏らした。<br />
「それは恋ね」<br />
「恋！　そんな！　俺が羽美を好きになるなんて。どうなってしまったんだ俺！」<br />
改蔵は錯乱して部室を飛び出してしまった。<br />
ダットンのアロンの実験によるところの、感情の誤認識である。恐怖心からくる心臓のドキドキと、恋のドキドキと感情が勘違いする現象である。「吊り場理論」という言葉でよく知られているあの現象である。（Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ：<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8A%E3%82%8A%E6%A9%8B%E7%90%86%E8%AB%96" target="_blank">吊り橋理論</a>）<br />
それを知った羽美。<br />
「ついに改蔵が私のことを好きになったの？　私を見るとドキドキして堪らないと言うのね！」<br />
大喜びの羽美。しかし羽美は、より恐怖を与えると、そのぶん改蔵が自分を好きになってくれると解釈。そういうわけで、羽美による恐怖の虐殺と破壊が始まった&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/788/" target="_blank">かってに改蔵　上巻</a><br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/791/" target="_blank">かってに改蔵　中巻</a><br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/131/" target="_blank">さよなら絶望先生《本家》目次ページへ</a><br />
<br />
作品データ<br />
総監督：新房昭之　監督：龍輪直征　原作：久米田康治<br />
キャラクターデザイン：山村洋貴　メインアニメーター：岩崎安利<br />
美術監督：飯島寿治　伊藤和宏　ビジュアルエフェクト：酒井基　色彩設計：滝沢いづみ<br />
構成：東冨耶子　構成・脚本：高山カツヒコ　編集：関一彦<br />
撮影監督：江藤慎一郎　音響監督：亀山俊樹　音楽：川田瑠夏<br />
プロデューサー：宮本純乃介　アニメーションプロデューサー：久保田光俊<br />
オープニング主題歌：水木一郎と特撮　エンディング主題歌：新☆谷良子<br />
アニメーション制作：シャフト<br />
出演：櫻井孝宏　喜多村英梨　斉藤千和　豊崎愛生　堀江由衣<br />
<span style="color:#ffffff;">○</span>　　　　立木文彦　新谷良子　岩男潤子　永田依子　明坂聡美<br />
<span style="color:#ffffff;">○</span>　　　　小野友樹　千々和竜策　中國卓郎　矢澤りえか　ＭＡＥＤＡＸ<br />
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<br />
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<br />
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    <dc:subject>オリジナル・アニメ・ＤＶＤ</dc:subject>  
    <dc:date>2011-11-21T16:27:16+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/794/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/794/</link>  
    <title>さよなら絶望先生　第２７集</title>  
    <description><![CDATA[<p>映画化&amp;ldquo;済&amp;rdquo;作品！！
いや、初耳だぞそれは。どうやら『劇場版魔法先生ネギま！』と『劇場版ハヤテのごとく！』の同時上映の合間に上映されたらしい。およそ３分の出オチ&amp;hellip;&amp;hellip;短編映画だったようだ。この劇場版は原作者も知らないうちに&amp;hellip;&amp;hell...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/9/e9eca308.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="絶望先生２７集 (1)" border="0" class="pict" height="369" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/9/e9eca308-s.jpg" width="250" /></a>映画化&ldquo;済&rdquo;作品！！<br />
いや、初耳だぞそれは。どうやら『劇場版魔法先生ネギま！』と『劇場版ハヤテのごとく！』の同時上映の合間に上映されたらしい。およそ３分の出オチ&hellip;&hellip;短編映画だったようだ。この劇場版は原作者も知らないうちに&hellip;&hellip;と添え書きがあるが？　もしかしたら、これが最後の絶望先生映像化作品になるかもしれない。いつかビデオになったら、ぜひ見てみたい作品だ。<br />
表紙絵に選ばれたのは糸色倫。いつものお尻見せポーズ、かと思いきや、堂々と正面を向いた立ち姿で、右手にチェロのネックを掴み、左手には弓が握られ、弓は添えられるようにチェロの玄に当てられている。表情は淡く頬を染めて微笑み、衣装は糸色倫にしては装飾の少ない標準的な和装袴姿で、髪に華をモチーフにした飾りが与えられている。<br />
わずかに右側にそらされた糸色倫のポーズに、左側から足元へ直線的に描かれたチェロとの組み合わせが、糸色倫とチェロというモチーフを重奏的に補強している。<br />
表紙を飾る順番がコミックス前半の背表紙の通りであるとすれば、次巻は大草麻菜実になるはずだ。「そろそろ完結するのでは？」と囁かれるこの作品であるが、全キャラクターが表紙を飾るまでもう少し続いてほしいところである<span style="font-size: x-small; color: rgb(102, 102, 102);">（予定では２９集は加賀愛が表紙を飾るはずなのだから）</span>。<br />
<br />
前巻までのあらすじ<br />
わたくし糸色流華道師範、糸色倫と申します。お花について皆さま、誤解があるようなので、一つ申し上げたい。「花言葉」あれ全部ウソ！　だって花が言葉を喋るわけないじゃない。おほほほ・・・・。でもね・・一度だけ聞いた事があるの。深夜に桔梗と撫子が話しているのを聞いた感じからだと、古代ワングル語に似ていて、とてもここでは言えないような悪巧みをしていたの。もう、怖いので花占いをしちゃいます。好き、嫌い、好き、嫌い・・好き・・嫌い・・好き・・殺す・・・・<br />
<br />
第２６１話　春は曙。やうやう難くなりゆくやめ際。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/2/32be4cff.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (2)" border="0" class="pict" height="408" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/2/32be4cff-s.jpg" width="250" /></a>「先生、この漫画いつやめるんですかね？」<br />
マガジンを読んでいる藤吉晴美が、とある漫画を糸色望に向けて尋ねる。その作品は不人気を通り越して、なぜ連載しているのか誰が読んでいるのか不明なのに関わらず、なぜかマガジン誌上で長期連載を続ける不思議作品であった。<br />
糸色望は表情を暗く沈ませて、うつむく。<br />
「読者も作者も編集者も、そろそろかなとは思ってはいるんですが&hellip;&hellip;やめるにも物凄くパワーがいるのです」<br />
伏線回収して着地点を決めて広げた風呂敷たたんでうんたらかんたら&hellip;&hellip;。しかもその漫画家は過去作品で、最終回で突然ギャグ漫画ではなくなり、読者を激しく困惑させボロクソに批判された前科を持っている。<br />
「これから熱くなり、体力的に厳しくなるので、涼しくなるまで待って頂きたいかな、と」<br />
望は弱々しい調子でいつもの言い訳を並べはじめた。<br />
「やめるのが難しい」そういうものは漫画だけではなく、様々な分野にその事例が見出せる。<br />
例えば部活の退部。退部理由を原稿用紙１００枚書かされた挙句、やっぱり受理されず続けることになったり。<br />
結婚もするよりやめるほうがよっぽど大変。ハンコ押させたり、法廷で有利な証拠集めたり<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（ていうか、大草さん離婚考えているんだ）</span>。<br />
原発もいざ止めようと思っても、何年も冷やし続けなくてはならなくて、やっぱり大変。<br />
やめるにやめられない&hellip;&hellip;だから仕方なく続けている。そういう人や事業、性癖の事例は世の中にはたくさんあるのだ。<br />
<br />
第２６２話　夜の霧<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/7/b759d6d2.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (8)" border="0" class="pict" height="425" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/7/b759d6d2-s.jpg" width="249" /></a>日塔奈美は朝から興奮状態だった。<br />
「本当に見たんだって！　小森ちゃんが外出しているの」<br />
そう言っている本人も、にわかに信じられないといった様子だった。<br />
いまいち説明にまとまりのない奈美の話を整理すると、昨日の夜、何かの気配に気付いて目を覚まして窓の外を覗くと、そこに毛布を体に巻いた髪の長い少女が歩いていたという。それはまさしく小森霧&hellip;&hellip;。<br />
しかしそんな話、狼少年のホラ吹きのように誰も信じない。なにせ小森霧は学校引きこもり。しかも全座蓮が認定した公認座敷童子で、もしも小森霧が学校から離れると、老朽化著しい学校が瞬く間に崩れ去ると言われている。だから小森霧が外に出るわけがなく、また出られるはずもないのだ。<br />
が、奈美の話に同意する少女がここに。<br />
「実は私も」<br />
と証拠写真を提示するのは小節あびる。写真に写っているのはまさしく小森霧。猫会議に同席しているらしく、深夜の猫に囲まれ、街灯のスポットライトを浴びている小森霧が映し出されていた。<br />
しかも――写真の中の小森霧は寝ているのだ。<br />
寝ている間は座敷童子としての業務から外され、学校も崩壊しないらしい。<br />
「これで小森ちゃんも、一緒に遠足行けるね！」<br />
というわけで急遽、真夜中の遠足へ向かうことになった。<br />
<br />
第２６３話　どーせ書生気質<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/8/b820c91c.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (9)" border="0" class="pict" height="413" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/8/b820c91c-s.jpg" width="250" /></a>風浦可符香が大きく体をそらして、東京タワーのてっぺんに目を凝らした。<br />
「先っぽ曲がったままだよね」<br />
東京タワーの一番上、網状に組み込まれた鉄骨の先に備え付けられたシャーペンの芯のような鉄の棒。これが、わずかに折れていた。<br />
「少しは元に戻したらしいですけど。機能的に支障がないのと、あの日の出来事を記憶に留めようとそのままにしてあるのでしょう」<br />
糸色望も東京タワーを見上げて答える。あの日&hellip;&hellip;それはつい先日発生したあの超巨大地震のことである。<br />
余震が来たらまた曲がっちゃうかもしれないから、落ち着くまでそのままにしている。それでそのまま、いつ元に戻していいのかタイミングが掴めない。<br />
「ああわかる。あの日、ウチの家具とかもだいぶ倒れたりしたんですけど&hellip;&hellip;」<br />
日塔奈美が同意の声を上げて頷く。また大きな余震が来るかもしれないから、家中のものを床置きにしたままにしている。で、そのままいつ元に戻すべきかタイミングがわからない。<br />
しかし、そんな状況に憤る少女がここに１人。<br />
「なんですぐ元に戻さないの！　そーゆうの一番イライラするの。」<br />
不満の声を上げるのは木津千里であった。<br />
そんなところにやってくる一旧さん。ドア半ばがわずかにへこんでいる。<br />
「いつも同じ場所をぶつけるんで、どーせまたぶつけるから直さないでいるんです」<br />
「すぐに直しなさいよ！」<br />
木津千里が運転席を覗き込んで怒りの声を上げる。<br />
そんな場所をふらりと横切るのは木津多祢。千里は油断なくその髪をひと房、さらっと指先で触れる。<br />
「髪がじっとりしている。昨夜、髪洗った？」<br />
「&hellip;&hellip;昨夜どころか。いや昨夜は洗ってないなぁ&hellip;&hellip;」<br />
多祢は冷や汗を掻きながら、何かごまかすように千里から目を逸らしている。<br />
「きったねー！　毎日洗いなさいよ」<br />
「パサパサになるだろ。毎日洗ったら」<br />
口論が始まる。<br />
どーせまた○○だから今やらなくてもいい&hellip;&hellip;。それはどこか人の怠慢さの真理を突いている。<br />
<br />
第２６４話　あひあひゞき<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/d/ad7f4462.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (24)" border="0" class="pict" height="394" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/d/ad7f4462-s.jpg" width="250" /></a>「やっぱり降ってきた。こんな日に傘持ってないなんて」<br />
加賀愛が空を見上げる。どんより曇った雲が、ぱらぱらと緩やかな雨を降らせようとしている。<br />
帰宅の足を早めようとする加賀愛だったが、ふと通り過ぎようとした古道具屋に、雅やかな和傘が置かれているのに気付いた。<br />
欲しいかも&hellip;&hellip;。加賀愛は雨で必要という事情を差し置いて、その和傘に何ともいえない魅力を感じた。加賀愛は思い切って古道具屋ののれんをくぐり、和傘を手に入れた。<br />
で、その翌日の教室。<br />
教室の中なのに関わらず、和傘を広げて手に持っている加賀愛がいた。<br />
「んー」<br />
糸色望はしばらく考えるような顔をしたが、そのうち諦めたように背を向けた。<br />
「何で、突っ込まないんですか？」<br />
木津千里が冷静に尋ねる。<br />
「いや、まあ&hellip;&hellip;。いろいろ事情があるんでしょう」<br />
望は他人事を決め込んだようだ。<br />
どうやらその和傘が加賀愛の手から離れなくなったようだ。しかももし畳もうとすると、ガラスが割れたり誰かが失神してしまったり。<br />
「間違いない。その傘。呪われている。」<br />
千里がビシッと指をさして断定する。<br />
呪われた傘を供養するためには、相思相愛の人と相合傘をしなくてはならないらしい。しかし加賀愛の想い人っていったい&hellip;&hellip;誰？<br />
<br />
第２６５話　あめれおん日記<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/b/2b3b2be8.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (11)" border="0" class="pict" height="401" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/b/2b3b2be8-s.jpg" width="250" /></a>雨が降っていた。屋敷の窓は雨滴をいくつも浮かべ、外の風景は白く溶け始めていた。<br />
糸色望は深刻そうな顔をして、そこに並ぶ少女たちを振り返る。<br />
「この中に雨女がいます！」<br />
まるで推理小説のクライマックスよろしく指をさしながら叫ぶ。<br />
「はい、私雨&hellip;&hellip;」<br />
日塔奈美がここぞと手を挙げてアピールしようとするが、<br />
「梅雨だからでしょ。」<br />
木津千里が当り前のように言う。<br />
「はいはい私が&hellip;&hellip;」<br />
日塔奈美がそれでも手を挙げようと割り込もうとするが、<br />
「梅雨だからでしょ」<br />
小節あびるがしれっと遮る。<br />
「そうですね。梅雨だからですね」<br />
糸色望が窓の外を顔を戻す。その顔に灰色の光が差し込んだ。<br />
「私が雨女です！」<br />
奈美が自分を指差し、声を上げる。<br />
ようやく一同が奈美を注目する。しかしその顔はどれも無表情で信頼はどこにもない。<br />
「証明、できます？」<br />
雨が降っているのは梅雨だから。たとえ奈美が雨女であってそう主張していたとしても、梅雨ではその性質が埋没してしまう。<br />
どんな物事も、時と場合によって埋没してしまうことがしばしばある。梅雨の梅雨女のごとく。<br />
不登校も、夏休みには埋没してしまう。<br />
露出狂も、脱衣場では埋没してしまう。<br />
ロリコンも、平安時代では埋没してしまう。<br />
どうやらこれを機会に、奈美は「雨女キャラ」として売り出そうと目論んでいたようだ。しかしこの梅雨の時期&hellip;&hellip;。<br />
「見て、新聞の折り込みチラシにこんなものが」<br />
風浦可符香が一枚のチラシを奈美に差し出す。チラシには「雨女募集」の文字が大きく書かれていた。<br />
<br />
第２６６話　笹の上のメモ<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/c/fc8ac315.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (13)" border="0" class="pict" height="407" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/c/fc8ac315-s.jpg" width="250" /></a>七夕の夜。糸色望と風浦可符香が願い事を一杯吊るした笹を見上げていた。<br />
「ここの笹って願い事が叶うって評判なんですよ」<br />
可符香が穏やかな口調で望に伝える。<br />
「節電でいつもより星がたくさん見えるから、願いが届きやすいのかもしれませんね」<br />
望は笹の向うに見える星空に目を向けた。夜空は星が明るく瞬いている。天の川らしき星屑の筋が夜空を横切っているのが見えた。<br />
「やばいやばい！」<br />
夜の静けさを打ち破るように、少年がばたばたと駆けてきた。<br />
「覚えなきゃ覚えなきゃ。こんなことでは有名中学に受からない！」<br />
少年は単語帳を見つめながら、大急ぎでその場所を駆け抜けようとした。<br />
が、<br />
どーん！<br />
糸色望とぶつかってしまう。単語帳と短冊がばらばらに交じり合って周辺に散ってしまった。少年は「早く覚えなきゃ！」と地面に散った色んなものを集め始める。糸色望も、地面に落ちてしまった短冊を元に戻そうとひろい集めようとする。しかし、少年も望もどうやら酷く近眼な性質らしく&hellip;&hellip;。<br />
ふと、街頭テレビの声が耳に入ってくる。<br />
「ここで臨時ニュースをお伝えします。フランスで革命が発生しました」<br />
まさか&hellip;&hellip;！　糸色望はさっき自分が集めた短冊を確かめた。するとそこに、「フランス革命」と書かれた単語帳が。単語帳はそれだけではなく、笹に一杯吊るされていた。<br />
願い事が叶いやすいと評判の笹。早く回収しないと&hellip;&hellip;。でも異様に成長の早い笹で、早くも望の手の届かないところへ育ってしまった。<br />
<br />
第２６７話　節電中の日本より<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/3/a3103f7f.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (16)" border="0" class="pict" height="412" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/3/a3103f7f-s.jpg" width="250" /></a>暑い&hellip;&hellip;。ぎらぎらと突き刺すような熱線は、校舎の内部の温度も容赦なく引き上げさせる。糸色望は暑さにぐったり顔を落としながら廊下を歩いていた。<br />
と、<br />
「節笑中」<br />
そう書かれた紙が掲示板に貼り付けられていた。<br />
「理由があります。笑いは、節電によくないんです」<br />
説明するのは木津千里。<br />
笑いは節電に良くない。それは科学的に認められた事実である。よく、怪談で背筋が寒くなるという。あれは血管が収縮して血行が悪くなるから冷えるのである。それと逆で、笑うと血行がよくなり、体が温まり、結果クーラーを多く使用してしまう。<br />
「つまりギャグ漫画は、節電に不向き」<br />
小節あびるが千里の台詞を引き継ぐように言った。<br />
とにかく笑いは節電の精神を矛盾するので、<br />
「絶対に笑わせてはいけない　絶望先生」<br />
しかし、それを見た風浦可符香は、<br />
「ん。通常通り」<br />
<br />
第２６８話　ペイの拡充（欠番）<br />
盗作が指摘されたため、単行本には収録されず。<br />
<br />
第２６９話　浦田未更新曲<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/4/c435f5a0.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (17)" border="0" class="pict" height="407" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/4/c435f5a0-s.jpg" width="250" /></a>糸色望はパナマハットを被り、古い趣を残す蔵井沢の町を歩いていた。<br />
「地元の町は久し振りですね。ああ、佐々木のおばさん」<br />
望が懐かしそうに辺りを見回していると、ふと幼い頃の知り合いであるおばさんがいるのに気付いて挨拶をした。<br />
「おや久し振り。のんちゃん」<br />
望はしばらくおばさんとあれこれ話をして、その場を去った。<br />
それからまた歩いていると、昔の友人がベンチに座っているのに気付いた。<br />
「あ、久し振りだなぁ、ゾムゾム」<br />
望はしばらく友人とあれこれ話して、その場を去った。<br />
「「ゾムゾム」って？」<br />
望の後ろを歩いていた常月まといが尋ねる。<br />
「昔のあだ名です。しかもほんの一時期。小五の一学期だけとかそんな。みんなお互いをそんな感じの呼び方するのが流行ったんです」<br />
ちなみにさっきの友人はひろし君といって、「ピロピロ」と呼ばれていた。<br />
地元に戻ると、人の会話で気付かされる。自分に対する情報の古さに！　夏休みの帰郷。それは未更新の自分に会える時である。<br />
<br />
第２７０話　代理の子<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/c/dce7029b.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (19)" border="0" class="pict" height="402" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/c/dce7029b-s.jpg" width="250" /></a>糸色望が実家の屋敷の中で、のんびりと本を読んでいた。あたりは人の気配もなく、静寂そのもの。<br />
そこに、旧式の黒電話が騒がしく音を鳴らす。<br />
「はい」<br />
望は受話器を手に取った。<br />
「寄付しろ。金持ちは寄付しろ」<br />
電話はそれだけで切れてしまった。後にはツーと無味乾燥な音が続く。<br />
この頃、糸色家にその手の匿名電話が頻繁にかかっていた。「寄付しろ」や「節電しろ」「消費しろ」といった要求である。<br />
無権代理。&ldquo;スラックティビスム&rdquo;である。自分では何も社会活動しないけど、他人に進言し活動させることで、自分も社会に対して何か活動した、あるいは参加したつもりになることである。無権代理は、本人でもないのに勝手に当事者のように振舞うことである。（Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ&rarr;<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%93%E3%82%BA%E3%83%A0" target="_blank">スラックティビズム</a>）（Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ&rarr;<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E6%A8%A9%E4%BB%A3%E7%90%86" target="_blank">無権代理</a>）<br />
例えば、わざわざ遠い県からやってきて、その土地の者のように反対運動に参加したり。<br />
公園なのに、花見をするのに自分のものであるかのように場所代を請求したり。<br />
勝手に網を捕獲して、魚を逃がしたり。<br />
<br />
第２７１話　能動とは何か<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/f/df497d5c.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="絶望先生２７集 (21)" border="0" class="pict" height="430" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/f/df497d5c-s.jpg" width="250" /></a>糸色家のとある一室に、いかめしく装飾が散りばめられた椅子が置かれ、その椅子に時田が堂々と座っていた。その時田の前で、糸色望と倫が正装で畏まって立っている。<br />
「何なりと申し付けください」<br />
望と倫はうやうやしく頭を下げた。<br />
緊張した沈黙が、両者の間を流れた。<br />
「ちょっとお止め下さい。何なのですか、コレは？」<br />
時田がわずかに腰を上げて、望を止めるように手を伸ばした。<br />
前回までのあらすじ&hellip;&hellip;。実は糸色家の正式な後継者は時田であった。現在の糸色家こそ、影武者であったのだ。その事実がいつの間にか忘れられていたが、前回初めて明らかになったため、本来の上下関係に戻したのだ。<br />
「そうか&hellip;&hellip;。そこまで言うのなら仕方ない。長きにわたる隠密生活にピリオドを打ち、時田家が主として復権しようではないか！」<br />
時田は椅子にふんぞり返って尊大な笑い声をもらした。<br />
「では申し付ける！　今までのままで！！」<br />
というわけで、いつもの立場に戻った望たちであった。<br />
「なぜ復権を嫌がる？」<br />
望が尋ねる。<br />
「私は今の立場が好きなんですよ。人に命令するより、命令される立場が好きなのです。では」<br />
時田はいつもの淡々と調子で説明すると、頭を下げながら廊下に引っ込んだ。<br />
そこに、風浦可符香が待ち構えていた。<br />
「わかります時田さん。命令されるほうが主導権持っていることありますしね」<br />
例えばメイド喫茶でご主人が命令した気になっているけど、実際は命令させられている。<br />
自分は動かず、敵が動くように仕向ける。<br />
――以逸待労。兵法三十六計の第四計である。（Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ&rarr;<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%A5%E9%80%B8%E5%BE%85%E5%8A%B4" target="_blank">以逸待労</a>）<br />
先制攻撃を仕掛けたつもりが、わざと攻撃させられたり。<br />
ボールを支配しているつもりが、ボールを持たされていたり。<br />
ＳがＭに命令しているつもりが、実はＭがＳに命令させていたり。<br />
時として受身の側が主導権を持って状況を動かしている場合があるのだ。<br/>
<br/>
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/131/" target="_blank">さよなら絶望先生《本家》目次ページへ</a><br />
<br />
漫画・著作：久米田康治<br />
出版・編集：講談社<br />
連載・掲載：週刊少年マガジン<br />
<div style="text-align: right">
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<br />
<div style="text-align: center"><a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
<div style="text-align: center"><a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/524/" target="_blank">読書記事一覧</a></div>
<br />
<br />]]></content:encoded>  
    <dc:subject>読書：漫画</dc:subject>  
    <dc:date>2011-11-14T12:06:48+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/793/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/793/</link>  
    <title>侵略！　イカ娘　第１話＆作品解説</title>  
    <description><![CDATA[<p>
	

あーーはっはっはっは！
私はイカ娘でゲソッ！　私たちの住処である海を汚す人間どもを侵略し、平和を取り戻すために地上にやってきたでゲソ！
私が来たからには、もういい加減なことは書かせないでゲソ。この変なブログは完全に私のものでゲソ。ここを拠点に、電脳世界は私が制圧するでゲソ！

...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<div align="center">
	<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/d/ed79ea4e.jpg" target="_blank"><img alt="侵略！イカ娘０１話 (1)" border="0" class="pict" height="191" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/d/ed79ea4e-s.jpg" width="348" /></a></div>
<br />
あーーはっはっはっは！<br />
私はイカ娘でゲソッ！　私たちの住処である海を汚す人間どもを侵略し、平和を取り戻すために地上にやってきたでゲソ！<br />
私が来たからには、もういい加減なことは書かせないでゲソ。この変なブログは完全に私のものでゲソ。ここを拠点に、電脳世界は私が制圧するでゲソ！<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/a/8a483733.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="侵略！イカ娘０１話 (6)" border="0" class="pict" height="164" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/a/8a483733-s.jpg" width="299" /></a>アニメ第２期スタートの前に、これまでの成果を語るでゲソ。<br />
人間たちの悪しき振る舞いに怒りを覚えた私は、海での平和な生活を捨て地上に這い上がり、最初に目に付いた海の家「れもん」を侵略の拠点にしようと飛び込んだでゲソ。&hellip;&hellip;なのに気付けば「れもん」で働くことになっていたでゲソ。<br />
仕事のない時は栄子たちの家で過ごし、漫画を読んだり、セガのゲームで遊んだりしているでゲソ。たけるや清美は大切な友達でゲソ。千鶴は&hellip;&hellip;普段はいい人だけど、怒ると怖い人でゲソ。早苗は変な女でゲソ。一度早苗の部屋に監禁され、変な服を着せられ、恥ずかしい写真を一杯撮られたでゲソ。早苗は危険人物だから仲良くなりたくないでゲソ。シンディーは宇宙人の研究でなぜか日本の海水浴場に居座っている変な女でゲソ。<br />
私の周りにはこんな変なやつらばっかりだけど、私は負けないでゲソ。いつか人類を支配し、もとの美しい海を取り戻すでゲソ！<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/3/f321ba6b.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="侵略！イカ娘０１話 (2)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/3/f321ba6b-s.jpg" width="150" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">「侵略者」と自称しつつ、普段の活動は海水浴場のゴミを拾ったり&hellip;&hellip;悪いことはあまりできないでゲソ&hellip;&hellip;。いや、私は人間たちを倒すためなら、どんな極悪非道の手段をためらわず、この世界を煉獄の闇に変える覚悟はできているでゲソ！　例えば&hellip;&hellip;ピンポンダッシュとか&hellip;&hellip;。やっぱり千鶴が怒ると怖いから、おとなしくしているでゲソ。</font></font><br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/0/105ecfb3.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="侵略！イカ娘０１話 (7)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/0/105ecfb3-s.jpg" width="299" /></a>もしかしたら何もしないで「れもん」で働いているだけに見えるかも知れないけど、侵略活動は着実に進行しているでゲソ。<br />
２０１０年に私の目覚しい活動の記録がテレビ放送されて以来、あらゆる作品やメディアに進出しているでゲソ。<br />
まずは人間界の学問の中心地である早稲田大学の学園祭を２度も侵略。池袋のナンジャタウンでは私をモチーフにしたメニューが作られているでゲソ。オンラインゲーム「トリックスター」でも私の侵略拠点が出現。「とある魔術の禁書目録」のイン&hellip;&hellip;なんだったでゲソ？　とにかく侵略してきたでゲソ。今ではカーペイントで私を取り上げるのは常識！　スタジオジブリの宮崎駿も「イカ娘」をお気に入り作品に挙げているでゲソ！<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（&larr;これは本当でゲソか？）</font></font>　私の口癖「～ゲソ」はネット流行語大賞銅賞を受賞しているでゲソ。　私の勢力は着実に人間世界に広まっていっているでゲソ。このまま突き進めば、世界侵略もきっと夢では終わらないでゲソ！<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/7/87dab470.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="侵略！イカ娘０１話 (3)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/7/87dab470-s.jpg" width="150" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">もちろん幕間のコマーシャルも私が完全に侵略済みでゲソ！　はじめて「ＣＭをスキップさせない」有効な手段を見たという感慨だったでゲソ。利権団体は一方的に自分たちの利益ばかり主張する前に、どうやったら飛ばさず見てもらえるか、もう少し考えたほうがいいでゲソ。</font></font><br />
<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/1/b1c81638.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="侵略！イカ娘０１話 (8)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/1/b1c81638-s.jpg" width="299" /></a>映像は海水浴場を舞台にしているので、砂浜と海の色彩が背景の中心となり、すっきりした映像に仕上がっているでゲソ。海水浴場を舞台にしているけど、中心的な人物の描写を除いてモブキャラは思い切って背景に追いやられ、映像の密度は最近の作品においては際立って低いでゲソ。ほとんどの背景が砂浜と海、空だけなので、ざっくりとした印象があるでゲソ。しかも登場するキャラクターは水着と海パンだけでも不自然にならないし、その以上に手を加える必要がないでゲソ。<br />
エンディングテロップを見てもわかるように、スタッフ構成も少人数。１つのエピソードに対して原画はたったの５人。第２原画を加えても１０人を越えないでゲソ。もしかすると、漫画の制作人数を同じくらいの少なさでゲソ。<br />
シンプルな映像構成でキャラクターが中心にクローズアップされるから、自然とキャラクターの動画と、その精度の高さのみに意識が集中できるでゲソ。もしかしたら、最近のアニメ作品において、もっとも経済効率のいい作品ともいえるでゲソ。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/8/98048836.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="侵略！イカ娘０１話 (4)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/8/98048836-s.jpg" width="150" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">ただ、エンディングの歩き動画はＤＶＤ／ブルーレイまでに書き直してほしいでゲソ。動画の７から原画の１へリピートする瞬間の動きがちゃんと繋がっていないでゲソ。上下動のある動きなのに、スカートの高さが変わらないのも不自然でゲソ。何度も繰り返される動画だから、もう少し大切に描いてほしかったでゲソ。</font></font><br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/301a8ed6.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="侵略！イカ娘０１話 (9)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/301a8ed6-s.jpg" width="299" /></a>また、『侵略！　イカ娘』の舞台は夏に限定されているため、それ以外の季節を描く必要がないでゲソ。来る日も来る日も延々夏が繰り返され、世界は夏に固定されてしまっているでゲソ。もっとも、季節をテーマにしたエピソードを描けないという弱点はあるし、夏以外のシーズンでは作品の雰囲気が現実世界と合わなくなるという弱点もあるでゲソ<font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">（「季節をテーマにしたエピソードを描けない」これは１話完結の日常を舞台にした作品としてはかなり致命的な弱点で、エピソードを練りこむのはかなり大変らしいでゲソ）</font></font>。<br />
永遠に夏の陽気さが続く作品&hellip;&hellip;それが『イカ娘』でゲソ！<br />
もしも私が「れもん」から去ると&hellip;&hellip;どうやら季節が動き出すらしいでゲソ。なんででゲソか？<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/f/efcd47e4.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="侵略！イカ娘０１話 (5)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/f/efcd47e4-s.jpg" width="150" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">秀逸なのが主演を勤めた金本寿子の演技でゲソ。文章にしてもややどころではない奇妙な「～ゲソ」喋りを決して浮き上がらず、自然な言葉の中に見事に取り込んでくれたでゲソ。<br />
&hellip;&hellip;って、私に中の人はいないでゲソー！</font></font><br />
<br />
<br />
世界侵略への道は遠く険しく、果てしないでゲソ。この先、どんな障害が私の前に待ち受けているのか&hellip;&hellip;。<br />
今までも多くの苦難を乗り越えてきたでゲソ。ＭＩＴの手先と戦ったり、早苗のおぞまし罠にはめられたり、たけるの小学校を侵略したり&hellip;&hellip;。世界侵略達成への道はまだ半ば。始まったばかりでゲソ！<br />
いつか、かつてのような海の美しさを取り戻すために&hellip;&hellip;私は人間世界を侵略し続けるでゲソ！<br />
<div align="center">
	<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/1/f1210ff1.jpg" target="_blank"><img alt="侵略！イカ娘０１話 (10)" border="0" class="pict" height="219" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/f/1/f1210ff1-s.jpg" width="400" /></a></div>
<div style="text-align: center;">
	<font style="font-size:xx-small;">イカ娘さん、代筆ありがとうございました&hellip;&hellip;主より</font></div>
<br />
作品データ<br />
総監督：水島努　監督：山本靖貴　原作：安部真弘<br />
シリーズ構成：横手美智子　キャラクターデザイン・総作画監督：石川雅一<br />
色彩設計：坂本いづみ　美術監督：舘藤健一　撮影監督：濵 雄紀<br />
音楽：菊谷知樹　音響監督：若林和弘<br />
アニメーション制作：ディオメディア<br />
出演：金本寿子　藤村歩　田中理恵　大谷美貴<br />
<font style="color:#ffffff;">○</font>　　　伊藤かな恵　中村悠一　片岡あづさ　生天目仁美<br />
<font style="color:#ffffff;">○</font>　　　菊池こころ　佐々木雄二　勝杏里<br/>
<div style="text-align: right;">
	<a href="http://animation.blogmura.com/anime_review/" target="_blank"><img alt="にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ" border="0" height="31" src="http://animation.blogmura.com/anime_review/img/anime_review88_31_2.gif" width="88" /></a></div>
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<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
	<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
]]></content:encoded>  
    <dc:subject>シリーズアニメ</dc:subject>  
    <dc:date>2011-10-18T18:13:36+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/792/"> 
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    <title>進まない物語　ＢＬＯＯＤ－Ｃ批評</title>  
    <description><![CDATA[<p>『ＢＬＯＯＤ』シリーズはプロダクションＩ．Ｇが制作するオリジナルアニメーションで、テレビ、映画、ゲームと媒体を変えながら繰り返し描かれてきた作品であり、プロダクションＩ．Ｇを代表するオリジナルシリーズとして高い人気と支持を得ている。物語は制服姿の少女が日本刀を手に迫り来る怪物を薙ぎ倒していくバトルア...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/7/774d0451.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="ＢＬＯＯＤ－Ｃ (3)" border="0" class="pict" height="164" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/7/774d0451-s.jpg" width="298" /></a>『ＢＬＯＯＤ』シリーズはプロダクションＩ．Ｇが制作するオリジナルアニメーションで、テレビ、映画、ゲームと媒体を変えながら繰り返し描かれてきた作品であり、プロダクションＩ．Ｇを代表するオリジナルシリーズとして高い人気と支持を得ている。物語は制服姿の少女が日本刀を手に迫り来る怪物を薙ぎ倒していくバトルアクションであるが、実は主人公である少女もヴァンパイアであるという宿命を抱える伝奇的なストーリーを特徴としている。<br />
最新作である『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』は人気女流作家であるＣＬＡＭＰをゲストとして迎え、キャラクターデザインを担当、それからストーリー構成の一部をＣＬＡＭＰから提供を求め、作品のカラーもＣＬＡＭＰスタイルに纏め上げられている。<br />
<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/80106d3e.jpg" target="_blank"><img alt="80106d3e.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104620/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/3157a66d.jpg" target="_blank"><img alt="3157a66d.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104614/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>物語の舞台は浮島神社を中心とする小さな田舎町である。浮島神社の巫女である更衣小夜は神主である父と２人きりで過ごし、毎夜のごとく八卦に現れる告げに従い、御神刀を手に「古きもの」と呼ばれる<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/5777b365.jpg" target="_blank"><img alt="5777b365.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104632/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/5cc309b1.jpg" target="_blank"><img alt="5cc309b1.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104625/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>異形の魔物たちと戦っていた。<br />
恐ろしい宿命を背負う小夜だが、一方で日常は穏やかで平和的に流れていった。朝食は近所のカフェ・ギモーブの主である七原文人からいただき、のどかに歌いながら学校へ向かう。小夜のいる教室はわずか２０名ほど。同じ教室には網埜優花や双子の求衛ののとねね、委員長の鞆総逸樹、寡黙な時真慎一郎といった友人たちがいた。小夜の昼の姿は、私立三荊学園に通うごく普通の女子高生であった。<br />
そんな二重生活を続けていく小夜だったが、間もなく戦いの最中に不思議なイメージを見るようになる。それだけではない。昼の穏やかに思えた日常の中にも、何か得体の知れない違和感が広がっていく&hellip;&hellip;。<br />
<br />
激しいバトルアクションと怪しげな雰囲気をまとった伝奇を絡めた粗筋だが、シリーズを通して視聴し続けると、あまりの退屈さに見る側の体力とモチベーションをじわりじわり削り取られてしまう作品である。<br />
ではなぜ『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』の映像に「退屈さ」を感じてしまうのか。一向に進行する気配を見せないストーリーだろうか。間違いなく違う映像なのに、同じように感じられる映像が何度も繰り返されるせいだろうか。近年のアニメ作品と比較して、一つの画面に描かれる情報の密度が低いせいだろうか。あるいは、その密度の中に、物語の進行を感じさせる新鮮さがないせいだろうか。台詞に際立った才能を感じさせないからだろうか。<br />
おそらく視聴者が感じているのはその全てで間違いないであろう。しかしここでは、あえて物語を構成する設定や、背景の密度の低さを肯定的に受け入れ、もう一つの側面、「主人公が置かれている立場・状況」を中心に話を進めていくとしよう。<br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』の物語はなぜ退屈に感じられるのか。それは「主人公の置かれている立場・状況」がエピソードをいくら消費しても変化が見られないからである。「主人公の置かれている立場・状況」が変わらない、つまりそれは、実質的に「物語が進行していない」と同義であり、エピソード数をいくつ重ねても新しい展開はそこになく、むしろエピソード数を無用に消費すればするほどに視聴者はそのぶん退屈さを募らせ、次の放送を見るたびに失望の度量を大きくしていくのである。<br />
<br />
もっと詳しくエピソードごとに&ldquo;何が描かれたか&rdquo;&ldquo;何が語られたか&rdquo;を見ていくとしよう。
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	《次の段落まで読み飛ばし推奨》</div>
第１話は基本的な情報が解説される。更衣小夜は浮島神社の巫女であり、父親と２人きりで過ごしている。夜になると御神刀を手に「古きもの」と呼ばれる怪物と闘争を繰り広げている。島で唯一の学校である私立三荊学園には何人かの親しい友人がいる。もう１つ、第１話の重要と思えるキーはどこかの神社の前に佇む変な&ldquo;犬&rdquo;だろう。<br />
次に第２話。第１話とほぼ代わり映えのない日常のシーンが描かれる。第１話との違いであり、キーと考えられるのは&ldquo;ギモーブ&rdquo;という食べ物。それから無口なクラスメイト時真慎一郎とのささやかな交流だろう。Ｂパートのバトルイベントの直前、書庫で父・唯芳との対話がある。母も御神刀を手に「古きもの」と戦ったが破れた、という話がある。<br />
第３話。喫茶ギモーブで朝食、学校へ登校、クラスメイトとの日常的な会話が続く。クラスメイトとギモーブを尋ねたところに警官がやってきて、パン屋の主人が行方不明だと告げられる。その夜、小夜は「古きもの」を追い求める過程でパン屋の主人を見つけ、「古きもの」が飲み込み、殺害される場面を目撃する。小夜は「古きもの」に戦いを挑み、勝利するが、「古きもの」は死に際に「主、約定を守れ」と呟く。<br />
第４話は前回の戦いを回想するところから始まる。「約定を守れ」そのことについて父・唯芳に尋ねると「古きものに惑わされてはいけない」と窘められる。その後はこれまでのエピソードで描いてきた日常の繰り返し。喫茶ギモーブで朝食、学校でクラスメイトの談笑、エピソードの後半に入り約束事になっているバトルイベント。その後、もう一度日常が描かれている。昨夜の戦いではかなりの人が死んだ。しかし街では騒ぎどころかニュースにもならず、いつもの日常が続いていた&hellip;&hellip;。<br />
第５話は冒頭からバトルイベントが始まる。一つ目玉の尼僧と戦い勝利する。一つ目玉の「古きもの」も「約定を守れ」と意味深な台詞を残して死ぬ。<br />
Ｂパートは再び日常の話。雨で体育が自習になったから怪談をしよう、という話になる。そこで先生の筒鳥香奈子が加わり、その街に残る古い言い伝えを&ldquo;怪談&rdquo;として語って聞かせる。<br />
「この街では昔から人ではないものが住まっている。それは人と違う形をしているときもあるし、似たような姿で現れるときもある。けれど、どれも同じなの。人を喰らうこと。それはあまりにも強く、人はその前にあまりにも無力で、なくせないものがあっても、愛するものがいても人ではないものには何にも関わりがない。見つかり、襲われれば、喰われていくだけだった。人たちは、なんとかその人ではないものと話し合おうとした。人ではないものの中には、人と同じ言葉を話すものもいたから。けれど、何も変わらなかった」<br />
「なぜ、ですか？」<br />
小夜が震える声で尋ねる。<br />
「人でないものにとって、人は糧でしかないから。そして、人たちはある決意をした&hellip;&hellip;」<br />
とここで一発の落雷が激しく轟き、小夜が気絶してしまう。<br />
その後、小夜は帰宅し、自宅の書庫の本を読む。今日先生から聞いた話を思い出しながら古い本を読むが、そこに何か違和感があるのに気付く。そこに求衛ねねが尋ねてきて、「古きもの」に襲われる。小夜は御神刀を手に戦うが、ねねが「古きもの」に喰われて死亡する。<br />
第６話。前回のバトルイベントの続きから始まり、小夜は「古きもの」を倒すが、唯芳に眠らされてしまう。小夜は自分の部屋で目覚めるが、夢で見た光景を少しずつ記憶するようになっている。小夜は何か危険なものを感じ、刀を持って学校へ登校する。しかし学校は休校になり帰宅することに。その最中、不思議な犬が話しかけてくる。犬は何か知っているらしい。小夜は追及しようとしたが、そこに怪物と化した求衛ののが襲い掛かってきて、小夜はののもろとも「古きもの」を斬り殺す。<br />
第７話。眠れない小夜に犬が話しかけてくる。小夜と犬はどこかで会ったことがあるらしい。犬はとある店の主だった。そこに小夜が尋ねてきた。「ある願いを叶えるために約束した」と犬は語るが、核心を聞く前に目を覚ましてしまう。Ｂパートは再び日常が描かれる。ギモーブで朝食を摂り、学校へ行くが「休校よ」と告げられて帰宅。その帰宅途中で「古きもの」と遭遇して戦いになる。「古きもの」は饒舌に御神刀の話も、母の話も、唯芳の話も「戯言だ！」と喚き散らした末に小夜に両断されて死亡する。<br />
第８話は前回の続きから始まり、「古きもの」を退治し、時真との交流がしばし描かれる。小夜は時真にこれまでの事の次第を語って聞かせる。神社に帰り、風呂で休息。そこであの犬が現れ、「怪我がすぐに治る自分の体についてどう思う？」「皆を守る約束を破ったらどうなると思う」と尋ねられるうちに、不思議なイメージを見るようになる。しかし唯芳が風呂場に現れたためにイメージは中断される。それから３日が過ぎて、学校に登校するように指示が来る。学校へ行くと「古きもの」が唐突に現れ&hellip;&hellip;。<br />
第９話。前回のラストに現れた怪物が学校を襲撃。ここでクラスメイトのほとんどが死亡し、多くの犠牲を払ってようやく小夜は「古きもの」を撃退する。ここで小夜は、ようやく違和感の正体に気付く。学校の中に、自分のクラスメイト以外の生徒がいないこと。それから、果たして自分は小夜であったのか、疑問を持つように。<br />
第１０話。小夜はまだ自問を続ける。そういえば、母の記憶なんてそもそもなかったことに気付く。そう思い当たった直後、神社を「古きもの」が襲い掛かり、時真が「古きもの」の手によって死亡する。Ｂパート、自分の部屋で目を覚ました小夜は、ギモーブへ行き、文人から朝食を頂く。そこに先生の筒鳥が尋ねてきて、書庫を見せてほしい、と頼まれる。小夜は筒鳥とともに書庫へ。そこで筒鳥は「いつまでこんなバカな遊びを続けるつもり」と。書庫にある本はすべてニセモノと指摘する筒鳥。そこに、死んだはずの求衛ののとねねが現れる&hellip;&hellip;。<br />
第１１話。筒鳥、求衛ののとねね、それから時真の４人が集まり、すべて芝居だったと明かす。街は大きなセットで、たまに見かける人はみんなエキストラとして雇われた人たちばかり。みんなある目的のために集められ、監視されていた、と告げられる&hellip;&hellip;。<br />
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	■■■■</div>
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<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/bb478d85.jpg" target="_blank"><img alt="bb478d85.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104641/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/749a78df.jpg" target="_blank"><img alt="749a78df.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104637/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>第１話は視聴者に基本的な情報、設定が解説されるので絶対必要である。物語の背景である街がどんな場所か、主人公である小夜がどんな立場にいて、どんな活動をしているのか。第１話における解説<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/0ad1b153.jpg" target="_blank"><img alt="0ad1b153.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104648/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/8e26ac5c.jpg" target="_blank"><img alt="8e26ac5c.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104665/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>は必要なプロセスだから絶対に外せない。<br />
問題があるのはその後の第２話から第４話だ。断片的に必要なキーワードが散りばめられているが、本質的には何も物語<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/587ab02c.jpg" target="_blank"><img alt="587ab02c.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104654/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/aeb30c87.jpg" target="_blank"><img alt="aeb30c87.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104660/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>が進んでいない。今回のテーマに照らし合わせて言えば、主人公の立場・状況に対し何ら影響力を持っていない。第４話までに小夜は様々な戦いを経験してきたが、その戦いが小夜に与えた影響は何もなく、小夜に与えられた立場や状況は何も変化していない。視聴者の立場に立てば、「物語が何も進行していない」というふうに感じられるし、「物語が何も進行していない」というのははっきりとした事実である。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/80513e9d.jpg" target="_blank"><img alt="80513e9d.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104673/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/03fc7e1e.jpg" target="_blank"><img alt="03fc7e1e.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104678/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>第５話に入り、ようやく視聴者は新たな情報を得ることになる。教室での怪談を語る場面で、物語の背景にある&ldquo;設定&rdquo;が説明される。<br />
が、残念ならが第５話における&ldquo;怪談&rdquo;は<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/594e9dd8.jpg" target="_blank"><img alt="594e9dd8.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104704/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/d29fbcd3.jpg" target="_blank"><img alt="d29fbcd3.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104698/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>物語に対して、あるいは小夜の立場・状況に対して何ら影響力を与える力にはならなかった。なぜなら&ldquo;怪談&rdquo;として筒鳥の口から語らえれた&ldquo;物語&rdquo;は<font style="font-size:medium;"><strong>そもそもその作品が始まる前提から用意<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/f21f73d6.jpg" target="_blank"><img alt="f21f73d6.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104709/" style="float: right; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a>されているもの</strong></font>であって、それをあらためて説明されただけに過ぎず、それが新たな物語を展開させる切っ掛けにはならなかった。事実として、その&ldquo;設定&rdquo;を聞いた後も小夜の立場や状況、小夜の思想そのものに対して何ら影響を与えることはなく、第１話に前提として提示された物語をその後も繰り返してしまう。<br />
ついでに付け加えると、&ldquo;怪談&rdquo;という表装を借りた&ldquo;解説&rdquo;自体が間違っている。「雨で何となく暗い雰囲気だから怪談をやろう」という展開からしてかなり突飛だし、筒鳥香奈子から語られた怪談は、ちっとも怪談に聞こえない。聞き手がどう努力しても、<strong>「設定を説明しているよう」</strong>にしか聞こえないのだ。怪談らしい恐ろしげな雰囲気や怪しさはどこにもなく、台詞が語りらしく聞こえてこない<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（演技が悪いわけではない）</font></font>。しかし筒鳥の説明に対して、生徒たちは驚いたり怯えたりする描写が描かれ、最後には小夜がショックで昏倒してしまう。筒鳥の話はただの設定説明でしかない、と勘のいい視聴者は即座に理解するはずだから、語りは怖くも恐ろしくもない。なのに怯えた表情を語りの間に差し挟まれると、あまりにもわざとらしく、しらじらしいという印象になってしまうのである。<br />
どうせだったら訳知りの先輩を登場させて、解説を解説として堂々と説明させたほうが手っ取り早く、自然だ。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/6c16a530.jpg" target="_blank"><img alt="6c16a530.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104537/" style="float: left; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">作品を退屈にしている原因の一つがバトルイベントだ。小夜は時々目を赤くして、より強い力を発揮するが、その目が赤くなる条件がいまいち不明である。しかも、いつも何人か犠牲になった後で、「なぜもっと早く覚醒しないのか」と突っ込みたくなる。どうせなら、もっと緊張感のあるタイミングで目を赤くするべきだ。「目が赤くなる条件は残りの尺と関係しているのではないか」と言われてしまう原因になってしまっている。</font></font><br />
第６話に入り、メインキャラクターである求衛ねね・のの姉妹が死亡する。普通の感覚で言えばかなりショッキングな場面であるはずなのに、主人公の小夜が置かれている状況を劇的に変化させる要因にはならなかった。ねねとののの死が小夜の立場・状況に革命を与えることはなく、小夜はその後も変わらず学校へ通うし、敵である「古きもの」と戦い続ける。<br />
求衛ねねとののの死は、客観的に見て大きなインパクトがあってしかるべきである。それに、真昼の大通りでかなり派手な大立ち回りを演じ、求衛ねね・ののだけではなくかなりの人が死亡したし、街の一角に甚大な破壊をもたらした。にも関わらず、誰一人小夜を通報していないのである。警察は制服巡査がたった１人描かれるだけで、あれだけの死亡者<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（それ以前にかなりの行方不明者が出ている）</font></font>が出たのにも関わらず、警察は何もしていないのである。<br />
本来であったらあれだけの破壊と死者が出た場合、通報後２０分以内でパトカーがすっ飛んできて<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（どんな田舎でも離島でも２０分以内で現場に到着する、という内規がある）</font></font>、現場は完全に封鎖、機動捜査隊、鑑識による初動捜査が始まるはずである。救急車もやってくるだろう。どう見ても大きな事件だから、かなりの数の捜査員が現場にやってきて、街は厳戒態勢のような状態に陥るはずである。<br />
それにあの場面で小夜を目撃した人もたくさんいた。あの瞬間、間違いなく小夜は第１級の被疑者として町中に指名手配写真が配布されるはずである。もし警察の目から奇跡的に見逃されたとしても、街の人々による警戒の目、差別の意識は強烈に小夜に向けられるはずである。しかし、実際にはそんな状況にはならなかった。あれだけの怪我人と死者を出したのにも関わらず、町の人たちは小夜に何ら干渉してくることはなかった。<br />
メインキャラクターであるはずの求衛ねね・のの姉妹が死亡した、という点にも注目したい。求衛ねね・ののは第１回から登場してきた、作品を彩る賑やかなキャラクターである。視聴者も――普通ならば――かなり愛着を抱いているはずである。しかし求衛ねね・ののの死に小夜の落胆も悲しみも描かれることはなく、その死が物語に対してドラマティックな揺さぶりを与えることはなかった。視聴者にも少しばかりの――奇妙な――動揺を与えただけで、求衛ねね・ののの死が感動的な感傷を生み出すわけでもなく、そして物語自体にも何ら影響を与えることはなかった。小夜が置かれている立場・状況に対して何ら変化を与えなかった。ただ単に、毎回登場しているキャラの１人が減っただけ、という印象であった。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/4bafb4d6.jpg" target="_blank"><img alt="4bafb4d6.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104597/" style="float: left; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">１２０分の映画の場合、物語を転換させるツイストは３～４回が適切だとされている。２０～３０分に一度ツイストが入る感覚である。シリーズアニメではどれくらいの期間でツイストを入れるべきか、具体的な方法論が示された例はない。早すぎると受け手が感情移入しづらいし、遅すぎると緩慢に感じる。ただ、シリーズアニメは劇場映画より初期地点から大きな変換とその課程を描けるという利点がある。これは大いに自覚して利用すべきところだ。</font></font><br />
７話・８話について何ら解説すべき特記事項は見当たらない。求衛ねねとののの死という――普通に考えて――ショッキングな事件が起きたにも関わらず、小夜はほとんど動揺を見せず、自分の置かれている立場や状況に何らかの疑問を呈することもなく、その後も日常と戦いの繰り返しが描写された。その最中に、断片的で意味深なキーワードがいくつも差し挟まされたが、そのキーワードを受け取って小夜が何かしらのアクションを――物語の方向性を変化させるような抵抗運動的な何かをするわけでもなく、普段どおりの行動をその後も繰り返し続けた。はっきり言えば、無駄打ちエピソードである。<br />
９話に入ってようやく、初めて有意義と思われる変化が作品に訪れる。「古きもの」が突如真昼の学校に出現。小夜のクラスを襲撃し、生徒のほぼ全員を虐殺。<br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』以外の普通の作品であれば、間違いなくキャラクターが置かれている立場・状況を一変させる大事件である。しかしクラスメイト全員死亡、という凄まじい惨劇を前にしても、小夜自身の変化といえば「自分のクラス以外の生徒がいない」ということと「自分自身のアイデンティティ」が少々揺らいだだけであった。小夜自身のこの２つの変化と発見は、よくよく考えるまでもなくクラスメイト全員死亡という事件とはまったく無関係の話であり、「もっと早く気付けよ」と突っ込むべきところである。クラスメイトの死亡という事件が何らかのドラマを引き起こす切っ掛けにならず、物語の状況を次に移すためのステップにすらならず、小夜自身に与えた変化といえば、少々の内的な発見だけで、やはり小夜が置かれている立場や状況に変化は起きなかった。視聴者は「結局なにも変わっていない」と受け取ったはずである。<br />
１０話にも記すべき変化は何もない。９話の延長で「古きもの」襲撃後の発見を延々繰り返しただけで、有意義な進展のない無駄打ちエピソードである。<br />
１０話をすっ飛ばして１１話に入り、死んだはずのキャラクターが再登場して、実は全てお芝居だったと明かす。これが本来の意味で初めて有意義な変化だった、と言えるだろう。停滞に次ぐ停滞が延々続き、初めて目の前のもやもやした霞が晴れたような気分である。恐ろしく長い助走が終わり、ようやく三段跳びの最初の一歩目を踏み出せたような、そんな感慨であった。<br />
１１話の展開が、３話か４話までに描けていれば、もっと良かった。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/382e6b01.jpg" target="_blank"><img alt="382e6b01.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104517/" style="float: left; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 84px;" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">おおよそ意味のないプロットの連続に、物語に何ら変化を与える力を持たないサブキャラクターたち。プロット作りは構造的、機能的意義を持って構成しなければならない。それぞれのキャラクターがどんな役割をもって主人公の立場・状況に介入してくるか。ただ思いついたものを整理せず物語に放り込んだだけではダメだし、何が必要で何が必要ではないか、それは物語を描く前に作り手が厳しく判定を下すべき問題である。（『ゆるゆり』の件はあまりにも特殊な事例なので、比較として取り上げるべきではない）</font></font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/b/ab0d2cba.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="ＢＬＯＯＤ－Ｃ (2)" border="0" class="pict" height="138" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/b/ab0d2cba-s.jpg" width="249" /></a>ここで最近の優秀作品『シュタインズ･ゲート』を引き合いに出すとしよう。『シュタインズ･ゲート』は未来ガジェット研究所&hellip;&hellip;大檜山ビル２階を主だった舞台としてキャラクターたちはほとんど移動せず、エピソードによっては大檜山ビル２階の１室だけで進行することは珍しくない。未来ガジェット研究所が置かれる秋葉原から外に出る場面は基本的にない<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（東京ビッグサイトのコスプレ会場に行く場面が例外として少しあるだけである）</font></font>。物語の半径は秋葉原周辺を限界としてそれ以上周辺に広がっていくことはなく、物語に必要なキャラクターやファクターは秋葉原周辺にほとんど準備されている、という設定である。<br />
ふとすると物語が閉塞的になって、退屈な内容になる危険性の高い設計にも関わらず、『シュタインズ･ゲート』は飛びぬけて面白い。今年一番の傑作であるといっても誰も反論しない優れたエンターテインメントである。<br />
では『シュタインズ･ゲート』と『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』を比較した場合、決定的に違うポイントはどこであろうか。それは主人公鳳凰院凶真&hellip;&hellip;いや岡部倫太郎が置かれている立場・状況が確実な歩みを持って少しずつ変化してくところだろう。それぞれのキャラクターに出会い、タイムマシン発明のヒントを握るＩＢＮ５０００を手に入れ、ＳＥＲＮと少しずつ関わっていく様を順当に描いている。一見するとゆっくりとした慎重な歩みに思えるが、実際には極めて合理的意図を持って着実に物語が目指すクライマックスに向けて重要なファクターを積み上げていっている。<br />
『シュタインズ・ゲート』の物語が決定的な変化を迎えたのが１２話。とある重要人物の死によって、物語は大きな節目を迎える。そこで岡部倫太郎は発明したばかりのタイムマシンを利用し、過去へとタイムリープし、とある人物の死を回避するために、様々な方法を考案し、何度も同じ時間を繰り返すのだが、その段階で、これまでに積み上げてきた全てのエピソードが実はかなり重要な意味を持っていることを岡部と視聴者は知ることになり、愕然となるわけである。<br />
全てのキャラクターの台詞、行動が何らかの意図を持って合理的に描かれており、それらが主人公岡部倫太郎の立場・状況に干渉している。だから物語の舞台が同じ場所の繰り返しであっても退屈は感じない。&ldquo;物語の舞台自体は移動していない&rdquo;のに、&ldquo;物語そのものに移動感&rdquo;があり、その移動感を視聴者に感じさせるようにしっかり描かれている。<br />
『シュタインズ・ゲート』はユニークにひねくった名台詞の数々も楽しみのポイントであるが、それ以上に人を惹きつけさせる力を持っていた。物語の根本である骨格が太く、揺るぎない強さを持っているからである。近年のアニメ作品群にあって間違いなく良質な一作と言える作品であった。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/e752c9d0.jpg" target="_blank"><img alt="e752c9d0.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104603/" style="float: left; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">漫画・小説養成講座などでは、物語が失速ぎみと感じたら、とりあえず主人公を走らせろ！と教えている。確かに主人公が走るとそれだけで疾走感が出る。走る、飛ぶといった原初的な行動は、読む側に無条件の爽快感を与えるのである。しかし『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』には毎回必ずバトルイベントが挿入されたが、爽快感、疾走感はどこにもなかった。どこかＲＰＧのエンカウントバトルのような、まだるっこしい義務感があっただけだ。それは恐らく、&ldquo;戦った&rdquo;という経験に意義を与えられなかったからだろう。</font></font><br />
そろそろ『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』に話を引き戻し、この感想文をやっつけるとしよう。<br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』の基本的な設定、キャラクターを変更しないルールで、どのように改変し、描けば退屈しないで視聴が耐久マラソン状態にならずに済んだのだろうか。視聴を飽きさせない重要なポイントは、物語に停滞感を与えないことである。それはどんなにひねくったユニークな台詞を連打したとしても、本質的な&ldquo;変化&rdquo;がなければどんな作品でも退屈であると判定されてしまう。<br />
大切なのは物語の構築に&ldquo;移動感&rdquo;を意識することである。この&ldquo;移動感&rdquo;を描くために、主人公の立場・状況を常に明快にしていくと効果的である。<br />
主人公小夜は夜な夜な「古きもの」との死闘を演じていた。間もなく「古きもの」が小夜に「約定を守れ」と語りかける。そこで小夜は、父・唯芳に疑いを持つようになる&hellip;&hellip;。<br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』の決定的問題は、主人公小夜の性格があまりにも淡白に描かれすぎたことである。「古きもの」と戦い、激しく傷ついても翌日には何事もなく回復してしまっている。「古きもの」に語りかけられても、小夜自身の意識と行動に何ら影響を与えることがなく、前回と同じ行動、台詞を当り前のものとして繰り返してしまう。小夜の設定が磐石過ぎて、そこに動きを感じないのだ。<br />
だから、ここを少々改変すれば作品に動きが生まれる。唯芳に対する疑いが生じると共に、「古きもの」との戦い自体に疑いと迷いが生じ、そもそもなぜ自分が「古きもの」と戦うようになったか、その起源を追跡するようになる<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（そしてその起源に対しても疑いを持つようになる）</font></font>。<br />
これでかなり退屈な繰り返しの物語から、ある程度の動きが生じたはずである。<br />
それでも小夜は、人々に危害を加える「古きもの」との戦いをやめるわけにはいかず、危険の中に身を置き続ける。だが間もなく「古きもの」は夜だけではなく昼の街中にも現れるようになり、戦いは多くの被害者を生み出すようになる。街の人たち、それから小夜のクラスメイトは小夜の存在を強く意識し、同時に小夜も街の人たちを強く意識するようになる。偏見や差別、誤解がこの両者の間に生まれ、小夜は孤独な立場へと追いやられてしまう。こう描けば小夜の孤独なヒロイズムの側面が強く際立ち、同時に鞆総、時真との関係にメロドラマ的な情緒を生み始めるはずである。『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』はなぜか恋愛物語に発展しそうな要素を避けて描かれていたが、恋愛は人々を強く惹きつけるので、むしろ積極的に描き、あるいは恋愛の匂いを漂わせておくべきである。<br />
小夜は街の人たちから徹底的な排除と妨害を受けながらも、戦いを続けていく。おそらくサブキャラクターたちの心理も追いつめられていき、どこかで限界を迎えるだろう。その両者が限界に達したところでネタ晴らし。「実はなにもかもお芝居だった」と誰かが小夜に明かす。登場キャラクターそれぞれの心理的過程をしっかり描けば、間違いなく緊張感を伴う力強いプロットに変わったはずだ。<br />
何となく意味ありげな台詞やキーワードを物語のあちこちに振りまく手法は何ら合理的効果を持たない。それらの台詞やイメージは視聴者に物語の背景を想像させる切っ掛けを与えるが、合理的効果を予想して配置しないと、ただ単に次の展開や話のオチを予想させるヒントになってしまい、かえって物語を追いかけていく楽しみがなくなってしまう。しかも主人公に与えられている立場や状況にはなんら影響を与えていないのだから、物語を次の段階に移す機会を見出せないまま単に時間<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（あるいはページ枚数）</font></font>を消費するだけになってしまう。だから、主人公の立場・状況を明確に意識し、物語に移動感を与えることが大切なのだ。<br />
上に書いた修正プロットだけでは正直なところ、視聴者を惹きつける力を持ちえたとは思えない。だが、とりあえずオリジナルプロットよりはほんの少し退屈さが緩和され、もう少し視聴を続けようというだけの移動感が生まれたはずだ。<br />
物語を本当に魅力的にする力とは、合理的な思考、判断とはもっと違うもの――インスピレーションの強烈さである。傑作を生み出す力とは、常識と意外性の谷間に沈んでいる小さなひらめきである。そのひらめきを見出せない限り、いくら会社命令といえど無理に作品を捻り出すべきではない。どんな企画でも熟成させる期間が必要なのだ。物語に確実な移動感があり、さらにドラマティックな感情の高ぶりをより多くの人に共感させられる力があれば、どんな作品でももう少し高い評価が得られるはずである。<br />
<a href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/c3458d84.jpg" target="_blank"><img alt="c3458d84.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1317104609/" style="float: left; border-width: 0px; border-style: solid; width: 150px; height: 82px;" /></a><font style="color:#808080;"><font style="font-size: xx-small;">プロダクションＩ．Ｇは少し前まで、日本で最も絵のうまいアニメーターを抱える制作会社として世界に知れ渡っていた。しかしその勢いは今どこにもない。つい最近も、アニメファンから最低の評価を受けた『もしドラ』もプロダクションＩ．Ｇ作品だった。今のままではアニメファンから見放され、ＤＶＤ売り上げも伸びず、それらは会社経営に対して甚大な影響力を持つようになるはずだ。会社は良質な作品を作り続けなければならない。そろそろ名誉挽回のための打ち上げ花火を見たいところだが。</font></font><br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』のような明らかな失敗作と接すると、その制作会社に乗り込んで、関係者をしつこいくらい追い回してインタビューし、どうしてそうなったのかどの段階で失敗が生じたのか、その原因を追求したくなる。もちろん一介のブロガーにそんな権限などあるわけがないし、普通は失敗作の原因なんて当事者は振り返りたくないはずだし、ほとんどの当事者は自分たちの創作が失敗だったと認めたくないはずだ<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（大抵の場合、失敗の原因と反省を受け手の側に求める）</font></font>。<br />
一般的な批評家は、制作スタッフの中に知っている名前を何人か見出し、その数人を&ldquo;戦犯&rdquo;という名の生贄と祭り上げる。<br />
しかしそういう批評のやり方は何の意味がない。ただ制作スタッフの中の数人を引っ張り上げて精一杯の力で叩きのめしても、失敗した原因を知ったことにはならず、次の作品に向けた反省にもならない。&ldquo;祭り上げる&rdquo;&ldquo;叩く&rdquo;はイジメにありがちな典型的な心理状態――ストレス解消法でしかなく、叩けばスッキリするだろうが、反省を見出したわけではなく、次も同じ失敗を繰り返すだろうし、やはり反省がなければ誰かを生贄として祭り上げ、放逐した挙句、そのうちにも組織の力は弱体化していく。<br />
どんな天才的な監督、有能なスタッフが集まっても失敗するときは失敗するのである。<br />
映画やアニメといった集団制作を前提とした作品は、個人が作り上げる漫画や小説と明らかに性質が違う。何が原因で失敗したのか、なぜ作品が失速したのか、その原因を分析するのは容易ではない。まずいって当事者ですら理解できていない場合がほとんどだ。<br />
映画やアニメといった集団制作になると、あらゆる状況が製作過程に出現する。時間勝負でお金が流れ出て行ってしまうので、状況のどこかで一旦止めましょうというわけにはいかない。まるで洞窟の掘削作業のごとく、自分でどこを掘り進めているか見失うこともしばしばある。だから、どこで作品の品質という重要問題にほころびが生じたのか、ある意味、作り手が一番理解できず、作り手が知りたいと思うところなのである。<br />
制作開始までに有能なスタッフが集まらなかったのか。どこかで制作体制に甚大な被害をもたらす障害が生じたのか。単純に制作途上でお金が尽きて、無理矢理スケールダウンしなくてはならず、その影響でストーリー構造にも被害を与えてしまったのか。制作に絶対必要なスタッフが病気で倒れた、というケースもあり得る。どこかの段階で間違いなく最終結果に影響を与える何かが起きているはずだけど、当事者がそれを把握できず、また予測もできなかった。<br />
だからその失敗の事例を収集し、分析し、失敗のパターンをインデックスにして提示できれば、将来的には失敗するケース自体はかなりの確率で減らせるはずである。もちろん、【失敗作ではない＝傑作】というわけではない。【失敗作ではない＝まあまあそこそこの作品】に過ぎない。だが明らかな失敗作を作ってしまうよりかはマシだと思いたい。<br />
その逆に傑作を作り出すことは容易ではないし、どんな作品も傑作を作るための参考にはならない。大ヒットした傑作を手本にしてそれと同等の精度を持った芸術を作り上げても、そのときには人々はすでに違うパースティクティブの作品を求め始めている<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（例えばセガは、ソニーのゲーム機を意識して丸みを帯びたホワイトボディのドリームキャストを作ったが、当のソニーはブラックボディのいかめしいトールタイプのゲーム機を作った）</font></font>。傑作に少々の改変を加えてもダメだ。それだけでもオリジナルが持っていたエッセンスは完全に失われる。傑作とはトランプで作ったピラミッドのような、微妙でぎりぎりの均衡を持って奇跡的にそこに立っているものと了解しなくてはならない<font style="color:#a9a9a9;"><font style="font-size: xx-small;">（つまり、ほとんどのリメイク映画は失敗する宿命を抱えているわけだ）</font></font>。<br />
だからこそ、傑作ではなく駄作にこそ学ぶべきものはあるのだ。「つまらないから」といって切り捨てるのではなく、「なぜつまらないのか」を貪欲に知ろうとする意識が、作品をよりよくする秘密を知るチャンスを得ることになるのだ。<br />
<br />
作品データ<br />
『ＢＬＯＯＤ－Ｃ』<br />
監督：水島努　原作：ＰｒｏｄｕｃｔｉｏｎＩ．Ｇ／ＣＬＡＭＰ　原作監修：藤咲淳一<br />
ストーリー・キャラクター原案：ＣＬＡＭＰ　脚本：大川七瀬、藤咲淳一<br />
アニメーションキャラクターデザイン：黄瀬和哉　総作画監督：後藤隆幸<br />
コンセプトデザイン：塩谷直義　『古きもの』デザイン：篠田知宏　<br />
プロップデザイン：幸田直子　美術設定：金平和茂　美術監督：小倉宏昌<br />
色彩設計：境成美　３ＤＣＧＩ：塚本倫基　編集：植松淳一<br />
撮影監督：荒井栄児　特殊効果：村上正博<br />
音楽：佐藤直紀　音響監督：岩浪美和<br />
アニメーション制作：ＰｒｏｄｕｃｔｉｏｎＩ．Ｇ<br />
出演：水樹奈々　藤原啓治　野島健児　浅野真澄<br />
<font style="color:#ffffff;">○</font>　　　福圓美里　阿部敦　鈴木達央　宮川美保<br />
<a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1317106873/4" id="treview_rating_4" target="_blank">★★★★（素晴らしい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1317106873/3" id="treview_rating_3" target="_blank">★★★☆（すごい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1317106873/2" id="treview_rating_2" target="_blank">★★☆☆（とても良い）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1317106873/1" id="treview_rating_1" target="_blank">★☆☆☆（良い）</a>
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<br />
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<br />
<div style="clear:both">
	&nbsp;</div>
]]></content:encoded>  
    <dc:subject>評論</dc:subject>  
    <dc:date>2011-09-27T15:59:50+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/791/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/791/</link>  
    <title>かってに改蔵　中巻</title>  
    <description><![CDATA[<p>「なぜ今さら？」
かつての原作愛読者を茫然とさせ、批評家たちを「？」と首を傾げさせ、作品を知らない世代ばかりか、原作者すらも置き去りにして進行するアニメシリーズの中巻がいよいよ登場である。
『かってに改蔵　中巻』は愛蔵版２巻～４巻とかなり広い範囲をベースに描かれている。初期の頃に提示した天才塾と...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[「なぜ今さら？」<br />
かつての原作愛読者を茫然とさせ、批評家たちを「？」と首を傾げさせ、作品を知らない世代ばかりか、原作者すらも置き去りにして進行するアニメシリーズの中巻がいよいよ登場である。<br />
『かってに改蔵　中巻』は愛蔵版２巻～４巻とかなり広い範囲をベースに描かれている。初期の頃に提示した天才塾との対立という縦糸が後方に消えかかり、新たな方向性を獲得しようという時期である。この頃から我々のよく知る後期『かってに改蔵』に近い内容になり、羅列ネタや風刺といった、後の『さよなら絶望先生』に続くパターンの片鱗がかすかに見え始める頃である。<br />
<br />
『かってに改蔵　中巻』において、キャラクターの設定が新たに書き直され、再調整が加えられる。<br />
連載当初ではそれなりに普通の少女として描かれていたはずの名取羽美は、この頃から&ldquo;友達がいない&rdquo;あるいは猟奇的な性格が再設定される。後に&ldquo;ヤンデレ&rdquo;とカテゴライズされるキャラクターを確立しはじめる頃であり、『かってに改蔵　中巻』の中でその過程が描かれる。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/8/a8f64029.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (1)" border="0" class="pict" height="109" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/8/a8f64029-s.jpg" width="199" /></a>第１話Ｂパート『コノ子ノ七ツノオ祝イニ』では名取羽美の幼少期における凶暴な本質が描かれ、それが現在における猟奇的な性格と常識的な社会性が欠落するという性格の裏付けになっている。また幼少期のエピソードは、『かってに改蔵』シリーズにおける典型的な一つのパターンを形成する重要度の高いエピソードであり、『かってに改蔵』というシリーズ全体像を描く上にも避けて通れないエピソードだ。ちなにみ『コノ子ノ七ツノオ祝イニ』における「<b>かーさーぷーたーはーがーすー</b>」の台詞は声優喜多村英梨がどうしても声を当てたかった台詞であり、彼女にとって夢の叶った瞬間である<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（それだけに、見事な熱演であった）</span>。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/2/221486b9.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (2)" border="0" class="pict" height="109" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/2/221486b9-s.jpg" width="199" /></a>その一方で主人公である勝改蔵は、暴走しがちな名取羽美に翻弄されるキャラクターへと書き直される。妙な思い込みと妬みでエピソードの切っ掛けを作り、あるいはエピソードに変化を与える提示するなど、主人公としての存在感と重要度は相変わらず高いが、『上巻』で描かれた暑苦しいヒーロー然とした重さは消え去り<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（演技の面でも暑苦しさは消えた）</span>、どこか子供じみていて、それでいてギャグ漫画原作らしいユニークなパーソナリティーを構築している。名取羽美や坪内地丹があまりにも個性的に際立っていくのに対して、勝改蔵は少々思い込みの激しいものの、ある程度の常識を持ち、目の前で起きている事件に対して驚いたり怯えたりなど平均的な反応を見せる良識的な性格を持つようになった。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/f/6f81482d.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (3)" border="0" class="pict" height="109" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/f/6f81482d-s.jpg" width="199" /></a>そして坪内地丹は、『上巻』を比較して明らかに頭身が低く縮まり、いよいよ人として社会的人格を崩壊させていく。第１話Ａパート「どうしようラヴストーリー」ではすぐに図に乗る、すぐに勘違いする、その上であっという間に身を滅ぼすといったダメ人間のお手本のような性格を披露する。声優の演技面でも、『上巻』ではまだキャラクターの造形と声優のテンションの間にズレが見られ、何か掴みかねている違和感があったものの、『中巻』に入りようやく両者の気持ちは接近してきたようである。『中巻』の段階で話のオチをつける都合のいいキャラクターとしてのポジションを確立しており、これが切っ掛けとなり、間もなく&ldquo;人ではない何か&rdquo;へとシフトしていく。おそらく『下巻』においてその展望が見られると期待されるので、その過程にもぜひ注目したいところである。<br />
<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（彩園すずだけは相変わらずなので解説を省略する。キャラクターとしてもポジションとしての鉄壁の地位を守っている。初登場時から変更の必要のない、完成したキャラクターだったのだろう）</span><br />
<br />
キャラクターの描き方も、『上巻』と違うアプローチが試みられている。『上巻』では標準的で今日的なアニメーションのスタイルを踏襲して描かれていたが、『中巻』に入って線の量はざっくり切り落とされ、線や影塗りわけ、色彩はよりシンプルに描かれるようになった。キャラクターの頭がやや大きくデザインされ、頭身が少しずつ低く描かれていく。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/a/8a753eb3.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　２巻 (4)" border="0" class="pict" height="130" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/a/8a753eb3-s.jpg" width="298" /></a>瞳の描かれ方にも注目したい。『上巻』ではハイライト、ＢＬベタ、中間色、標準色と段階的に描かれていたが、『中巻』に入り、瞳の中央に瞳孔が丸く描かれ、それを中心に３段階のグラデーションが続く。ハイライトの描き方も小さく点のように描かれ、『上巻』ほどの主張はない。この瞳の描き方は『かってに改蔵』後期まで一貫した作画方法として継続されていく。<br />
物語の描き方にも変化が多く、そろそろ『かってに改蔵』シリーズだけではなく、久米田康治の作風として定着する要素がいくつも見られる。<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/3/2304f031.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (5)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/3/2304f031-s.jpg" width="150" /></a>初期においては勢いの強かった下ネタは次第に自制的になり、物語を彩る変態たちはまだ登場し続けるが、ブリーフパンツという文明的な被服を獲得し、視聴に少し安心感を与えるようになった。特徴的である羅列ネタや、その当時の流行や世相を取り入れた風刺ネタはこの頃から顕著に見られるようになり、羅列ネタが次々と映像化され、あっという間に流れていく様子が楽しい<span style="font-size: x-small; color: rgb(102, 102, 102);">（ただネタの大半が賞味期限切れなのが残念なところだ。若い世代はついていけないかもしれない）</span>。<br />
<br />
だが、テレビアニメーションよりまだスケジュールに余裕が持てるはずのＯＡＤシリーズなのにも関わらず、作画にブレが多く見られるところが残念なところである。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/e/7ee60d9c.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　２巻 (6)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/e/7ee60d9c-s.jpg" width="150" /></a>第１話Ｃパート『イツカギリギリスル日！？』２０：３１あたり。名取羽美のセーターの袖口の線が回転しているように見える。この線は本来、動いてはいけない部分である。これは完全に動画マンのミスである。なぜチェックは見落としたのだろう？<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/5/7/573ad157.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　２巻 (7)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/5/7/573ad157-s.jpg" width="150" /></a>同じく第１話Ｃパート。２１：３０あたり。手前に身を乗り出している名取羽美が、後ろに体を動かす。ここで原画と原画の間コマがごっそり抜け落ち、名取羽美が急に場所を移動したように見える。まさかの中割りの抜けである。ここで本来必要だったのは、およそ５枚程度の中割りだ。ここで「果たしてチェックは仕事していたのだろうか？」と疑問に思わずにはいられなくなる。また極端な広角レンズふうを意識したカットだが、天井が近すぎでしかもキャラクターと同じ歪みが描かれておらず、また彩園すずがひどく平面的で、まるで紙に描いた絵を角度をつけて貼り付けただけのように見える。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/1/616161f6.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵　２巻 (8)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/1/616161f6-s.jpg" width="150" /></a>第２話Ａパート『ゴーイング娘』３５：１４あたり。カメラワークが変化する動画としてはそこそこに難しいカットだが、動画の最後、勝改蔵の指が突然縮んだように見える。これも動画マンのミスで、原画の始まりと終わりとしっかりと確かめずに中割りしたために起きたミスだ。下書き段階で気付いていれば、ほんの数分で修正できるミスだから、動画担当、チェックが気付かず見落としたのだろう。それに広角レンズふうに描かれたカットだが、やはり天井が近すぎである。<br />
この他にも作画面におけるミス、絵画のブレは多く見られた。撮影による最終仕上げも、『上巻』の丁寧さと比較すると、もう一歩である。もう発売してしまった作品だから仕方ないが、『下巻』ではもう少し頑張ってもらいたいところである。<br />
<br />
『かってに改蔵　中巻』は初期に描かれた諸要素を放り捨て、我々がよく知っている『かってに改蔵』のイメージに近付き、あるいは久米田康治が独自の作風を身につける過渡期を描いている。アニメ版『かってに改蔵』シリーズが、久米田康治の作風の変化と、試行錯誤の過程を追跡し、映像化しているのだということがよくわかる。『かってに改蔵』のアニメーションは迷いなく確実に『かってに改蔵』に接近して行き、久米田康治という作家の深層を抉り取っていくのだろう。<br />
まあ、それはそれとして&hellip;&hellip;売れてるのか、これ？<br />
<br />
第１話　炎の幻影紅天女<br />
Ａパート　ドウシヨウラヴストーリー<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（愛蔵版第３巻第１３話）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4eab74a9.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (9)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4eab74a9-s.jpg" width="300" /></a>「我々に何か足りない要素があるとつねづね思っていたのですが&hellip;&hellip;わかりました」<br />
勝改蔵はいつにない慎重な口ぶりで切り出した。我々に足りないもの、あるいはこのシリーズに不足しているもの、それは――<br />
「我々にはラブが足りないのです！」<br />
思えばラヴコメとしてスタートしたはずのこの作品。今となっては誰一人ラヴを自覚する者のないラヴ劣等生、ラブ落第生である。このままラヴ不足が続けば、深刻な問題を引き起こす可能性もある。<br />
と議論に燃え上がる科特部にとある人物がやってくる。元天才塾演劇コースラブ影先生である。ラヴ先生とは日本を代表する世界的ラヴ演出家である。受賞した作品は数知れず、ラヴ先生の手にかかればどんな物語もラヴに変換されるという。「ラヴとりじいさん」「ラヴすて山」「ラブカニ合戦」&hellip;&hellip;いくつもの代表作を持った名演出家である。<br />
そんなラヴ先生が科特部を尋ねた理由はただ一つ。科特部に天性のラヴの素質を持った少年がいたからであった。<br />
<br />
Ｂパート　コノ子ノ七ツノオ祝イニ<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（愛蔵版第４巻第１３話）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/c/ec069400.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (10)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/c/ec069400-s.jpg" width="300" /></a>これは、勝改蔵が７歳の頃の思い出である。<br />
「おかあさま、ボクはもう７歳なのですが、男子は５歳なのではないですか？」<br />
神社に勝改蔵の母子が尋ねる。まだ利発で天才、神童と称えられていた頃の改蔵が不思議そうにしている。<br />
そこに、神社の神主が現れる。<br />
「七五三が７歳、５歳、３歳だけのものと思ったら、大間違いです。健康を願う全ての人に七五三を祝う権利があるのです！　というわけで古来より当天才大社では、様々な年齢の七五三をお迎えしているのです」<br />
ただし、誰もが祝う権利はあるものの、誰もが天神様の元までたどり着けるとは限らない。天神様に至る道には、様々な苦難に満ちた試練が待ち受けているのだ。そんな恐るべき場所に放り出されてしまった改蔵。<br />
すると、道の途上に名取羽美が待ち構えていた。羽美も試練に出されたのだという。改蔵は羽美と２人で天神様を目指すが&hellip;&hellip;。<br />
<br />
Ｃパート　イツカギリギリスル日！？<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（愛蔵版第３巻第３話）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/30955314.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (11)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/30955314-s.jpg" width="300" /></a>とあるファーストフードのお店。クラスで美人で有名な山田さんが、トレーにジュースとやきそばパンを乗せ、開いている席を探していた。<br />
「あなたもギリギリに挑んでみませんか？」<br />
不意に後ろから男が顔を寄せてきた。<br />
驚いて振り返っている間に、男はカップにジュースを注ぎ込む。カップはぎりぎり一杯までジュースに満たされる。表面張力で辛うじて保っているけど、一歩でも動いたら、この均衡は崩れてしまう&hellip;&hellip;。<br />
「ギリギリ感を楽しみたまえ！」<br />
「いやあぁぁ！」<br />
男たちは山田さんのうなじを、腰を、太股をつんつんと撫でていく。山田さんは耐え切れず悲鳴を上げ、バランスを崩され、そして&hellip;&hellip;。<br />
「最近この界隈で、限界ギリギリを強要される事件が続発している」<br />
電波が１本だけで、今にも切れそうな携帯電話。電池ギリギリで、セーブできないゲームボーイ。紙がぎりぎりのトイレットペーパー。布がぎりぎりの水着。<br />
事件は拡大する一方だが、犯人は神出鬼没でなかなか姿を現さない。いったいどうすれば&hellip;&hellip;。<br />
「おびき出してみるか」<br />
と彩園すずが提案したのは、棒倒しだった。<br />
<br />
第２話　裏切りのサイエンス<br />
Ａパート　ゴーイング娘<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（愛蔵版第４巻第２１話）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/f/8f1a3ff1.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (12)" border="0" class="pict" height="164" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/f/8f1a3ff1-s.jpg" width="299" /></a>空気の読めない人がいます。<br />
まだ人の少ない早朝の教室。女子生徒たちが暗くうつむいてひそひそと話をしている。<br />
「お父さんの会社、倒産しちゃって&hellip;&hellip;」<br />
とそこに名取羽美が元気に飛び込んでくる。<br />
「ねえねえ、今朝公園でずーっとスーツ着てブランコに乗っているおじさんがいてね。ありゃリストラね。家族にいえないのよ」<br />
羽美は口元を隠しながら愉快そうに笑った。<br />
空気の読めない人がいます。<br />
「重症ですな。ここまで空気が読めないと&hellip;&hellip;。友達ができないわけだな」<br />
「なんですってええ！」<br />
羽美が改蔵の首を掴む。<br />
「失礼なこと言わないでよ！　読めるわよ空気くらい！」<br />
羽美は改蔵を激しく揺らしながら訴えた。<br />
果たして羽美は空気が読めないのか？　彩園すずの提案で、第３者に意見を聞いてみることとなった。すると次から次へと出てくる。羽美の「空気読めない武勇伝」の数々！<br />
周囲から指摘された羽美は、「空気読めるようになってやる！」と叫びながら教室を飛び出してしまう。<br />
<br />
Ｂパート　西から来た女<span style="color: rgb(102, 102, 102);">（愛蔵版第２巻第１４話）</span><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/6/76e37f45.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵　２巻 (13)" border="0" class="pict" height="247" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/6/76e37f45-s.jpg" width="300" /></a>虎馬高校校門前。砂の混じった風にまぎれるように、女が一人立っていた。<br />
「許さへんで、絶対に！　あの女だけは！」<br />
女は目をギラギラさせて呟きに怒りを込めた。その手には一枚の写真。写真には美しい少女が涼しげな微笑を浮かべていた――写真の少女は彩園すずである。女は写真の中で微笑む彩園すずに怒りの炎を向ける。<br />
しかし女は、怒りの炎を抑え込んで一人考えに沈んでいく。<br />
――あの女の周囲には極悪非道の取り巻きがいるらしい。迂闊には手を出されへん&hellip;&hellip;。<br />
考えながら、女は虎馬高校の廊下をうつむきながら歩く。ふと、掲示板の張り紙に気付いて足を止める。<br />
《生徒会急募》<br />
「これや！」<br />
女はかすかな希望を見つけて声を弾ませた。<br />
女はジュン。彩園すずと浅からぬ関係を持ち、因縁のライヴァルである――とジュンは思い込んでいる。<br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/788/" target="_blank">かってに改蔵　上巻</a><br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/795/" target="_blank">かってに改蔵　下巻</a><br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/131/" target="_blank">さよなら絶望先生《本家》目次ページへ</a><br />
<br />
作品データ<br />
総監督：新房昭之　監督：龍輪直征　原作：久米田康治<br />
キャラクターデザイン：山村洋貴　メインアニメーター：岩崎安利<br />
美術監督：飯島寿治　伊藤和宏　ビジュアルエフェクト：酒井基　色彩設計：滝沢いづみ<br />
構成：東冨耶子　構成・脚本：高山カツヒコ　編集：関一彦<br />
撮影監督：江藤慎一郎　音響監督：亀山俊樹　音楽：川田瑠夏<br />
プロデューサー：宮本純乃介　アニメーションプロデューサー：久保田光俊<br />
オープニング主題歌：水木一郎と特撮　エンディング主題歌：新☆谷良子<br />
アニメーション制作：シャフト<br />
出演：櫻井孝宏　喜多村英梨　斉藤千和　豊崎愛生　堀江由衣<br />
<span style="color:#ffffff;"><span style="background-color: rgb(255, 255, 255);">○</span></span>　　　立木文彦　新谷良子　岩男潤子　永田依子　高岡瓶々<br />
<span style="color:#ffffff;">○</span>　　　徳本英一郎　平田真菜　五十嵐亮太　小野友樹　浅科准平<br />
<span style="color:#ffffff;">○</span>　　　渡辺由佳<br />
<a href="http://ck.treview.jp/rating/15007009/0/55292/1313499493/4" id="treview_rating_4" target="_blank">★★★★（素晴らしい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007009/0/55292/1313499493/3" id="treview_rating_3" target="_blank">★★★☆（すごい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007009/0/55292/1313499493/2" id="treview_rating_2" target="_blank">★★☆☆（とても良い）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007009/0/55292/1313499493/1" id="treview_rating_1" target="_blank">★☆☆☆（良い）</a>
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<br />
<div style="text-align: center;">
	<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
]]></content:encoded>  
    <dc:subject>オリジナル・アニメ・ＤＶＤ</dc:subject>  
    <dc:date>2011-08-16T21:57:28+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/790/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/790/</link>  
    <title>さよなら絶望先生　第２６集</title>  
    <description><![CDATA[<p>「アニメ四期の代わりと言ってはなんですが・・・・」
と勿体つけたように書かれた帯の裏には、次なる２７集において、《ドラマＣＤ付き限定版》が発売することが発表されている。アニメ第４期への望みは以前薄いままではあるが、もしかしたら可能性に繋がるかもしれないので、必ず手に入れたいところである（ラジオ版『...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/30cfdd43.jpg" target="_blank"><img width="249" hspace="5" height="368" border="0" align="left" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/0/30cfdd43-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (1)" class="pict" /></a>「アニメ四期の代わりと言ってはなんですが・・・・」<br />
と勿体つけたように書かれた帯の裏には、次なる２７集において、《ドラマＣＤ付き限定版》が発売することが発表されている。アニメ第４期への望みは以前薄いままではあるが、もしかしたら可能性に繋がるかもしれないので、必ず手に入れたいところである<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（ラジオ版『さよなら絶望放送』でもたまにゲスト声優が迎えられるが、みんなキャラを忘れがちなところが心配である）</span>。<br />
さて、２６集表紙には藤吉晴美が和装姿で描かれている。体を横に向けて、いつもの少しポイントのずれた元気さはなく、どこか憂鬱そうに視線を落としている。指を口元に当てている、ということは、物欲しそうに見ている仕草、とも解釈できる。右手には和服と同じ色のカート。描かれていないものの、うつむいた藤吉の視線にあるべきものに想像を巡らせてしまう。何かに迷うように視線を落とす藤吉が見ているであろうものといえば&hellip;&hellip;？<br />
和紙の表紙をめくったところには、おそらくコミケ会場と思われる藤吉の姿が描かれている。目の前で自作のＢＬ本をご開帳されて、恥ずかしがる藤吉の姿が描かれている。堂々と大量に印刷して販売しておきながら、それでも現実的な読者の存在を目の前にすると青ざめてしまう藤吉が少し可愛らしい。<br />
恒例の前巻までのあらすじだが、今回は<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（巻末の「絶望名画座」も）</span>やや短めである。<br />
<br />
前巻までのあらすじ<br />
ねえ・・聞いた事ある？　読むと死んじゃう同人誌があるんだって。そこには、決して描いてはいけないカップリングが載っているの。ま・・・・カップリングって、リングってつくくらいですから呪いもありますとも。ええ、必ず萌え死にしちゃうカップリングですよ。私が描きました。千里眼を持つ友人にそれを見せたら、世にも恐ろしい形相で私を罵倒するの。やっぱ呪いかしら。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/5/452bb900.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="378" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/5/452bb900-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (2)" class="pict" /></a>第２５１話　生まれ出づる難民<br />
マリアが裸の足でぺたぺたと街中を歩いていた。振り向くと、憂鬱そうに視線を落とす若者の姿が、いくつも並んで見えた。<br />
彼らは自分の国にいながら、その社会における手厚い保護を受けられず、なぜか&ldquo;難民&rdquo;になってしまった人たちである。<br />
曰く《就職難民》《ネットカフェ難民》《婚活難民》などである。<br />
マリアはそんな難民たちを一言でばっさりと切り捨てる。<br />
「ナンミン舐めるなよ」<br />
自分の国にいながら、なぜか難民としての扱いを受け、自身も難民としての自覚を持つ現代の若者。若者たちはその社会の一員として生を受けながら、その社会の一員としての意識<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（結束力）</span>が弱く、しかも常にその社会から無慈悲に振り落とされ排除される不安と恐怖に囚われ、将来のための活動をほんの一時でも休めることができない<span style="font-size: x-small; color: rgb(153, 153, 153);">（まあ、その不安と恐怖の背景にあるものこそ、現代社会の実像なわけだが）</span>。<br />
だがマリアに言わせればこうである。<br />
「ナンミン舐めるなよ」<br />
マリアは難民気取りの若者を筏に乗せて、問答無用に海に放り出す。海を漂流してこそ難民だからだ。<br />
海に放り出された難民気取りの若者たちは、やがてとある島に流れ着き&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/8/a8750e0f.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="389" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/8/a8750e0f-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (4)" class="pict" /></a>第２５２話　蒲団に入ると気持ちいい<br />
「義理なのか、本命なのか&hellip;&hellip;？」<br />
その日はバレンタイン。芳賀はクラスメイトから受け取ったチョコレートを前に煩悶としていた。<br />
「義理だろ」<br />
「本命じゃない？」<br />
クラスの仲間たちはチョコレートを前に推測と議論を交わす。<br />
義理というにはやや豪勢。本命というには少し華が足りない。義理――本命。果たして少女の想いはどちらにあるのか。確実にどちらかと断言できず、どちらでも相応しいように思えるチョコレート。<br />
「バーナム効果的なものを狙ったんじゃないですか？」<br />
糸色望が可能性を示す。<br />
『バーナム効果』とは、何にでも当てはまる、曖昧な表現のことである。例えば占いなので、誰にでも当てはまるようなことを言って、当たったと信じ込ませる方法のことである。（<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%A0%E5%8A%B9%E6%9E%9C" target="_blank">Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ：バーナム効果</a>）<br />
「おはよー」<br />
と眠たげなあくびをもらしながら、日塔奈美が教室に入ってくる。<br />
「ちょうどいい。やってみましょう」<br />
糸色望は日塔奈美を席に座らせ、ごくごく当り前の話をいかにも勿体つけたように話す。すると日塔奈美は、<br />
「すごーい！　何でわかるんですか！　確かにそうです。うそー！　当たりー！」<br />
と大騒ぎである。<br />
「バーナム効果」の説明と、ちょっとした悪戯で始めた「占い」だったが、クラスの少女たちはすっかり信じ込んで大騒ぎ。しまいには糸色望のインチキ占いを「予言だ」と祭り上げる始末。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/d/8db6ce80.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="404" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/d/8db6ce80-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (6)" class="pict" /></a>第２５３話　『いきすぎ』の構造<br />
久藤准は天才的なストーリーテラーである。久藤准の口から語られる物語はいつも人を惹きつけ、無条件に心を開かせ涙を浮かばせる。<br />
そんな久藤准が突然誘拐された！<br />
クラスの少女たちが誘拐犯を追いかけていくと、そこは東京地検。内部に侵入すると、意外にも久藤准に頭を下げる検察官たちが。<br />
そう「<b>検察はまず、事件のストーリーを描く」</b>。被疑者にはこれこれこういった事情があり、結果としてそれが動機になって事件は起きた&hellip;&hellip;というストーリーである。で、そのストーリーから外れる証言や証拠品の存在を決して認めない。ストーリーを完成させるためのパズルを見つける作業こそが検察の主たる仕事である。<br />
しかし証拠の改竄や証言の強要が明るみになり、社会問題に発展した。だから検察自身も反省したのである。<br />
「我々も散々世間に叩かれ、反省したのです。ストーリーが、イマイチだったのではないかと！　もっと感動的なストーリーだったら、世間も納得してくれたはず！」<br />
だから天才的なストーリーテラーである久藤准を強引に招致し、感動的な事件のストーリーを描いてもらおうというのだった。<br />
「目指すは泣ける検察！」<br />
というわけで、今回の事件。ＢとＣが不倫関係で、Ｂの夫であったＡが邪魔になってＢとＣが共謀してＡを殺害した。これを意外性を持った感動的なストーリーに作り変えるとしたら&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/0/c048a333.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="416" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/c/0/c048a333-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (8)" class="pict" /></a>第２５４話　壁木灘<br />
「何ですか！　このカベ新聞は！」<br />
糸色望は校内の掲示板に貼り付けられた新聞を前に憤慨していた。新聞には先のコンテストで、糸色望の小説がまたしても落選したことが書かれていた。新聞記事は「落選」を強調し、「２次審査のカベ突破ならず」の文言を挑発的で扇情に書き立てていた。<br />
「先生のカベでしょう」<br />
常月まといが冷静に記事を分析する。カベ新聞&hellip;&hellip;すなわち、その人間が越えられないカベが書かれている新聞である。<br />
「ちょっと何このカベ新聞！」<br />
今度は日塔奈美が憤慨した声を上げた。カベ新聞には「ダイエット失敗　○４キロのカベ　ウエスト６０センチのカベ越えられず」とやはり強調的に言葉を並べていた。<br />
「日塔さんのカベでしょう」<br />
「確かにこのカベは厚いけど！」<br />
カベ新聞に書かれているカベは確かにその個人が越えられないカベだけど、あからさまに書かれると心情的におだやかでいられない。<br />
最近校内で、様々な人のカベが書かれたカベ新聞が次々と貼られる事件が続発していた。<br />
宅浪生の偏差値４８のカベ。<br />
渋谷の若者、異性と付き合う期間１ヶ月のカベ。<br />
不登校児の家から半径１００メートルのカベ。<br />
それから藤吉晴美に当て付けた、「２次元と３次元のカベ！」。実に難攻不落のカベの数々である。<br />
しかしそんなカベ新聞を、いったい誰が書いているのだろう。興味を持った糸色望たちは、新聞部を訪ねる。<br />
<br />
第２５５話　親譲りの無鉄砲で子供の時からゾロ目ばかり見てゐる<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/8/98b024a4.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="379" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/8/98b024a4-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (11)" class="pict" /></a>３月３日。ひな祭り。<br />
２のへ組の少女たちは艶やかな和装姿で７段に積み上げられた雛人形の前に集まる。<br />
とそんな祝福の日に、日塔奈美がなにやら難しい顔をして日めくりカレンダーを睨みつけていた。<br />
「３月３日。ゾロ目！」<br />
「どうかした？」<br />
木津千里が訪ねる。<br />
「いや私さ、よく４時４４分を見るのよ」<br />
ふと時計を見ると、いつも４時４４分。何かゾロ目に囚われているみたいで怖い。しかし糸色望は冷静に、<br />
「お言葉ですが、普通です」<br />
とあっさり切り捨てる。<br />
人は案外無意識のうちに時計を見ているものである。他の時間もほとんど同じ頻度で時計を見ているはず。そのなかで、たまたま見た４時４４分という数字が強く印象に残り、あたかも頻繁に目にしているような気分になるのである。<br />
「じゃあ私が夏休みに、いつも同じ回のタッチの再放送を観てしまうのはなぜ？」<br />
小節あびるが尋ねる。<br />
これも意識せず何となくテレビが点いていて、その回が印象深かったから、というだけである。一度気になって意識しはじめると、次もまた意識してしまう&hellip;&hellip;。だから何度も同じ回だけを見ているような気分になるのである。<br />
ところで、ちょうどそんなテーマを取り上げた絵画展が催されているようである。そこでは、何となくよく見かける妙に印象深い日常風景の数々が展示されていた。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/9/6953cf51.jpg" target="_blank"><img width="249" hspace="5" height="380" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/9/6953cf51-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (12)" class="pict" /></a>第２５６話　出でよ、オツベルと象！<br />
&ldquo;涙の&rdquo;第４６回卒業式。桜の花が満開の季節を向かえ、桜色の花びらが視界一杯に乱舞していた。<br />
そんな祝うべき日だというのに、糸色望は自分を抱くようにして震えながら校舎裏への道を歩いていた。<br />
「どうしたんですか？」<br />
風浦可符香が糸色望の姿を見つけ、尋ねる。<br />
「呼び出されたのです！　きっとお礼参りです！」<br />
声を引きつらせながら、素晴らしい美声で返事をする。<br />
しかし校舎裏の深い影の中へ入っていくと、待ち受けていたのは幼い少年であった。<br />
「あの、あなたですか？　私を呼び出したのは」<br />
糸色望は困惑しながら、少年に尋ねた。<br />
「呼び出して来たということは、オマエ召喚獣だな！」<br />
少年は活き活きとした声で糸色望を指差した。<br />
呼び出されたのは糸色望だけではない。日塔奈美や木津千里たちも子供たちに呼び出されて校舎裏にやってきていた。それでやはり、<br />
「呼び出して来たということは、オマエ召喚獣だな！」<br />
と召喚獣扱いである。<br />
どうも子供たちの間で妙に遊びが流行っているようだ。しかも呼び出した召喚獣同士を対決させようというのである。<br />
しかし、少年が呼び出した召喚獣糸色望は絶望的なまでに弱い。ひょっとして戦う意志がないのではないか、と疑うくらいである。<br />
少年は糸色望の戦力にがっかりし、さらに強い召喚獣を探して街へと出かける。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/1/01ef794b.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="400" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/1/01ef794b-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (13)" class="pict" /></a>第２５７話　よだかは実に柄にも無いことを言いました<br />
公園に見事な桜が咲いた。糸色望は大きな腕を広げて堂々と咲き誇る<strike>桃色ガブリエル</strike>桜の木に感銘を受け、その前にイーゼルを置きキャンパスを掛け、桜の木を描き始めた。<br />
と、そんな様子を見た２のへの一同は、<br />
「先生&hellip;&hellip;、文才が無いからって、今度は絵を描き始めたんですか？」<br />
小節あびるが冷淡な声で、容赦のない指摘をする。<br />
「絵の才能も無いみたいだけどね」<br />
日塔奈美がさらに重ねる。<br />
「文才無いとか言うなぁ！　大体桜に失礼ですよ。この美しい桜を見ていると、生きているって素晴らしいんだなって思います」<br />
糸色望は声の調子を落とし、感傷的な顔で桃色の花びらを散らす桜の木を見上げた。<br />
そんな言葉が先生の口から出てくるなんて&hellip;&hellip;。<br />
「これは真性異言<span style="color: rgb(153, 153, 153);">（ゼノグロッシア）</span>」<br />
常月まといが知ったふうに分析を下した。<br />
『真性異言』――ゼノグロッシアとは、知らないはずの、行ったことも学んだこともない国の言語を突然話しだすような現象を言う。（<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E6%80%A7%E7%95%B0%E8%A8%80" target="_blank">Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ：真性異言</a>）<br />
このゼノグロッシアは小さなものなら日常のいろんなところで目にする機会がある。例えば突如きれいな発言をする糸色望は、ゼノグロッシアの典型的な実例である。<br />
「ゼノグロシーってゼノグロッシアのことかぁ&hellip;&hellip;。超心理学にカテゴライズされる。事例として、前世療法の最中に現れるのよね」<br />
今度は日塔奈美が普段絶対に言わないような難しい用語を並べて饒舌に語り始めた。これもゼノグロッシアの実例に違いない！<br />
そんな普段は絶対言わないはずの言葉を口にする人々は世の中にたくさんいるのではないか。その実例を求めて、糸色望たちは街に繰り出す。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/5/b51da8d4.jpg" target="_blank"><img width="249" hspace="5" height="375" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/5/b51da8d4-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (15)" class="pict" /></a>第２５８話　大ら鏡<br />
教室は真っ暗な影に沈んでいた。<br />
パッとスポットライトの照明が落ちて、風浦可符香の姿が浮かび上がる。<br />
「おはようございます」<br />
その一言だけで風浦可符香は暗闇に戻り、スポットライトは別の少女を浮かび上がらせた。<br />
「おはよう」<br />
現れたのは木津千里である。<br />
「おはよう」<br />
今度は小節あびるだ。スポットライトの照明は木津千里から小節あびるへ移る。<br />
「なんですか、これ？」<br />
暗闇の中から日塔奈美が声を上げる。<br />
「輪番停電じゃないですか。話している人の所だけ点く」<br />
教壇に立つ糸色望の姿にスポットライトが当てられた。<br />
不安に囚われる毎日である。永遠に繰り返される日常の連続は終わった。今は非日常であり有事を前にしている&hellip;&hellip;はずなのである。<br />
ふと糸色望は、教壇の上に置かれたグラスに驚く。グラスには、水がちょうど半分入っていた。<br />
「大変だ！　もうコップに水が半分しかない！　もうお終いだー！」<br />
糸色望が絶叫した。<br />
が、大浦可奈子がおだやかそうな顔でグラスを覗き込んだ。<br />
「良かったぁ。まだコップに半分も水がある」<br />
大浦可奈子は間延びするようなのんびりした声で、おだやかな微笑を浮かべた。<br />
同じ半分の水で２つの異なった見解。考え方次第で、状況はいくらでも変わるものなのである。<br />
「ぜん&hellip;ぜん&hellip;&hellip;。だい&hellip;&hellip;じょーぶです&hellip;よ」<br />
大浦可奈子は少しも慌てず、穏やかな調子を崩さず答えた。<br />
度外れておっとりしているが、大浦可奈子はクラスで最も成績優秀な部類に入る。その大浦可奈子が「大丈夫」と断言するのだから、たぶん大丈夫なのだろう。<br />
どんな状況でもどんな事態でも２つの見方がある。ネガティブに捉えるか、ポジティブに捉えるか。大浦可奈子は色んな事象を前に、穏やかに「だいじょーぶですよ&hellip;&hellip;」と答えていく。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/b/6bc7d160.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="399" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/b/6bc7d160-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (16)" class="pict" /></a>第２５９話　アウェイなる一族<br />
「みんな。噂が聴いたかい？」<br />
風浦可符香がクラスの一同を振り返る。<br />
「相当ヤバイ奴らしいね」<br />
小節あびるが答える。<br />
「ヤバイとかウケるう！」<br />
日塔奈美が楽しげに続けた。<br />
とそこに、廊下をごつごつとした白銀を輝かせたハーレーダビッドソンが駆け抜ける。そのシートにまたがるのは糸色望その人であった！<br />
しかし２のへの一同の反応は&hellip;&hellip;、<br />
「ムリがある」<br />
と残念そうな日塔奈美。<br />
「ムリがある」<br />
小節あびるがえぐるような指摘をする。<br />
「&hellip;&hellip;だって、舐められたくなかったんだよおお！　マガジンってこういうワルっぽいの期待されていると思って！」<br />
一応解説しておくと、今回の話はサンデーとマガジン、連載作品を交換する話である。サンデーに『さよなら絶望先生』が掲載され、マガジンに『かってに改造』がそれぞれ出張して掲載されたというわけである。<br />
原作者久米田康治にとって、サンデーはかつて活動の拠点としていた場所であり、ホームであるはずの場所である。しかしいざかつてホームであった場所に戻ってみると、ホームというよりアウェイになっている場合が多々ある。<br />
国立でのホームゲームなのに、相手のレッズサポばかりだったり、<br />
病気が治って番組に復帰したら、新メンバーばかりだったり、<br />
メイド喫茶に行ったら、メイドさんがアニメ漫画に一切興味のない普通のギャルちゃんだったり。<br />
わかりやすく説明すると、久し振りに実家に帰ったら、親と妹夫婦が幸せそうに同居していて、自分の居場所がそこにない&hellip;&hellip;。実家なのにアウェイ。<br />
ところで、いつもの「絶望した！」の台詞は、不謹慎だということで今は使えない状況である。でも「希望した！」というのは変だし&hellip;&hellip;。そうだ「ご期待下さい！」ならどうだろう。そう例えば、<br />
「畑先生の次回作に、ご期待下さい！」<br />
糸色望は最近にない嬉々とした表情で叫んだ。<br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/e/1ea16699.jpg" target="_blank"><img width="250" hspace="5" height="381" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/e/1ea16699-s.jpg" alt="絶望先生２６集 (18)" class="pict" /></a>第２６０話　角度ならないこともない<br />
その日、２のへ組一同は糸色望を加えてピクニックに来ていた。目指すは浅間山。地図上ではそろそろ浅間山が見えるはずだけど、それらしい影はなぜか見えない。<br />
「ここからだと、あの山に隠れて見えないんです」<br />
糸色望は地図を指し示した。浅間山の前に、浅間隠山と呼ばれる山があった。<br />
「ある地点に立つと、浅間山をすっぽり隠してしまうことからついた山の名前です」（<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E9%96%93%E9%9A%A0%E5%B1%B1" target="_blank">Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ：浅間隠山</a>）<br />
そんな見たいものが何かに被さって肝心のものが見えない。そういうものは日常のあちこちに見かける。<br />
例えば横を通り過ぎた女性が美人かどうか確かめたいのに、ちょうど障害物が横切って顔だけが見えない。<br />
と話しているうちに、一同はとある牧場にたどり着いた。糸色家が所有する牧場である&ldquo;穴畑牧場&rdquo;。そこでは都合の悪い角度を隠してくれる馬たちが調教されていた。<br />
「あ、滝川クリステルがいる！　その美しい顔を正面から見たい！」<br />
日塔奈美が滝川クリステルの正面に回りこもうとする。が、そこに馬の首がぬっと割り込んでくる。名馬「ナナメダケクリステル」。滝川クリステルの斜め４５度以外の角度を隠す馬である。<br />
その他、安い液晶テレビを斜めから見ようとするのを阻止する馬、<br />
スネオヘアーを正面から見るのを阻止する馬、<br />
エグザイルダンスを横から見るのを阻止する馬。<br />
肝心なところだけを隠す馬たち。すでにあらゆる方面で目覚しい活躍をしているようである。<br />
<br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/131/" target="_blank">さよなら絶望先生《本家》目次ページへ</a><br />
<br />
漫画・著作：久米田康治<br />
出版・編集：講談社<br />
連載・掲載：週刊少年マガジン<br />
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<br />
<div style="text-align: center"><a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
<div style="text-align: center"><a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/524/" target="_blank">読書記事一覧</a></div>
<br />
<br />]]></content:encoded>  
    <dc:subject>読書：漫画</dc:subject>  
    <dc:date>2011-07-26T20:02:49+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/789/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/789/</link>  
    <title>進撃の巨人</title>  
    <description><![CDATA[<p>――その日、人類は思い出した。奴らに支配されていた恐怖を。鳥籠に囚われていた屈辱を……。巨人は突然現れた。その脅威に人類の大半が死に、文明は後退し、残った人々は巨人から逃れるために高さ５０メートルの壁で街を囲み、その中に隠れ潜むように暮らした。それからおよそ１０７年……。人類は壁の外の恐怖に怯えなが...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/2/62f98085.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/2/62f98085-s.jpg" alt="巨人の進撃 １巻(1)" class="pict" align="left" border="0" width="250" height="376" hspace="5"></a>――その日、人類は思い出した。<br />奴らに支配されていた恐怖を。鳥籠に囚われていた屈辱を……。<br /><br />巨人は突然現れた。その脅威に人類の大半が死に、文明は後退し、残った人々は巨人から逃れるために高さ５０メートルの壁で街を囲み、その中に隠れ潜むように暮らした。<br />それからおよそ１０７年……。人類は壁の外の恐怖に怯えながらも、とりあえずの平和と安穏さを手に入れることができた。巨人は大型のものでも１５メートル。高さ５０メートルの壁は絶対に越えられないし、巨人のどんな攻撃でもひび一つつけさせない強度を持っていた。<br />しかし、あいつは突然に現れた。<br />超大型巨人の出現である。超大型巨人は高さ５０メートルを越え、しかもその脚力は一撃で門を木っ端微塵にする力だった。<br />長く続いた穏やかな平和。紙一重に繋がっていた秩序。しかしそれはあまりにも脆く、人類の平和は、平和という幻想に弱々しく縋り付いているだけのものに過ぎなかった。高さ５０メートルの壁は、自分たちが作り出した鳥篭に過ぎなかったのだ。<br />ウォールマリアが破られ、７メートル級の巨人が次々と街へとなだれ込んでくる。巨人たちは逃げ惑う人々を掴み、握りつぶし、引き裂き、口の中に放り込んで喰った。<br />巨人の唯一の行動原理は人間を喰らうことである。知能はおそらく存在せず、生殖器官もないため、どうやって繁殖しているのか不明である。それから人間以外の動物には一切なんの関心を示さない。巨人が唯一興味を示し、行動を移そうとするとき、それは人間を喰うときだけである。<br />エレン、ミカサ、アルミンの３人は、超大型巨人がウォールマリアの門を破壊し、暮らしてきた街が破壊され、陵辱される瞬間を目撃する。大勢の人が死に、友人が死に、親が死ぬ……。しかしまだ少年と少女でしかなかった３人には、逃げることしかできなかった。涙を浮かべながら、悔しさを胸に力強く留めながら。<br /><br />それから５年の歳月が過ぎた。成長したエレン、ミカサ、アルミンの３人は訓練兵団に加わり、成績上位で卒業する。訓練兵団卒業後は３つの選択肢がある。壁の強化を努め、各街を守備する「駐屯兵団」。犠牲を覚悟で壁外の巨人領域に挑む「調査兵団」。王の元で民を統率し秩序を守る「憲兵団」。<br />エレン、ミカサ、アルミンの３人は迷わず調査兵団に志願する。壁の外に出て、巨人たちに復讐するために……。<br /><br /><a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/5/35a25b8e.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/3/5/35a25b8e-s.jpg" alt="巨人の進撃 １巻(2)" class="pict" align="right" border="0" width="249" height="395" hspace="5"></a>いま漫画出版界において、最大級の話題を誇る作品。それが『進撃の巨人』である。<br />突然現れた巨人。それによって人類の大半は死滅し、後退し、残り僅かになりながらも抵抗の戦いを続ける物語だ。<br />一見するとかなり特殊な世界設計に、独創的な物語が描かれている。しかし感情の流れは直線的で、率直な力を持って読者に訴えかけてくる。一風変わった作品に思えるが、伝統的な少年漫画の精神性を持った作品であるとわかる。<br />ただ、その絵の構築は惨憺たるものである。デッサンがまともに描かれているコマは僅少で、ほとんどの場面で人体構造はいびつに歪み、縮尺は狂い、手指の描写にはまるで力がこもっていない。線の引き方にも未熟さが浮かび上がり、キャラクターの描写は無残にも崩れ、噴出しの枠線や集中線すら一貫した線が引けていない。背景書きのアシスタントのほうがまだ見るべき絵を描いている。キャラクターの書き分けの能力も不充分のため、漫画を読んでいるといったい誰なのかわからなくなり、ページを戻ることがしばしばある。おまけにトンボを無視してコマを構成しているので、全ページにわたってページ番号が抜け落ちてしまっている。作者がデッサンの基礎教育を受けていないだけではなく、漫画を描くための基本的な教養すらないことがよくわかる。<br /><br />だがしかし――<b><span style="font-size: medium;">『巨人の進撃』は抜群に面白いのだ！</span></b><br /><a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/a/da4914ff.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/d/a/da4914ff-s.jpg" alt="巨人の進撃 １巻(3)" class="pict" align="right" border="0" width="249" height="394" hspace="5"></a>誰も見たことのない設定、ストーリー。次の一手がまったく読めない意外性のある展開。キャラクターの描写。次々から迫ってくる状況。それに、やはり少年漫画なのだ。登場人物たちの、怒り、悲しみ、絶望と希望の移り変わりが危ういせめぎ合いの中でひりひりと伝わってくる。作者の画力不足でキャラクターの書き分けが不充分と書いたものの、実際のキャラクター設定はしっかり構築されていて、絵の未熟さを抜きにすれば抜群に個性的である。「なんだこの絵は」と茫然させたのは最初の数ページだけで、その後は恐るべき吸引力で漫画に没頭させる力を持っている。<br />『巨人の進撃』の核となっているのは、間違いなくその独創的な設定、世界観の構築にあるだろう。唐突に現れた巨人と、人類との対立の歴史を描いた作品であるが、その状況を構築する世界設計は徹底した詳細さを極めている。人類の領域はどのくらいで、人はどれだけいて、どんな社会構造が構築されているか――。巨人たちの戦いが中心に描かれているため、詳細さのほとんどは兵士たちの戦いや武器について、それから敵対すべき相手である巨人に集中している。<br />もっとも注目すべきは《立体機動》と呼ばれる戦い方である。詳細は省くが、《立体機動》とは、人間をワイヤーで吊り上げ、圧倒的な対格差を持つ巨人に一気に肉薄し、その弱点であるうなじを狙う戦術である。鍛え上げられた兵士たちが地上の重力から解放され、空中を滑走し、巨人に接近する。『巨人の進撃』のアクションにおけるカタルシスは、この《立体機動》によって瞬発的に最大値まで引き上げられ、おそらく他作品では得られないであろう魅力を提供させている。超高速で空中を滑走し、巨人と交差する描写の瞬間、作者の画力不足を完全に忘れさせ、作品をそれ以上の痛快活劇に引き上げさせてしまっている。《立体機動》と巨人との戦い、この２つのアイデアを思い至ったその時点で、『巨人の進撃』の評価はすでに絶対的で、作者諌山創の大勝利であると言える。<br />またストーリーテラーとしての才能にも注目したい。意外性のある世界設定、物語展開にも充分惹きつけられる力を持っているが、それ以上に魅力的であるのは、直線的に訴えかけてくる人々の感情である。巨人と相対した瞬間、どんな感情を抱くのか……。動揺、恐怖、絶望……それからかすかに浮かび上がってくる勇気とプライド。その感情の一つ一つを一コマ一コマ、強烈な力強さで迫り、読む者の感情を飲み込んでいく。物語の展開も間違いなく魅力の一つだが、各キャラクターの感情の積み重ねの上に物語があるからこそ、『巨人の進撃』は人を惹きつける魅力を得ているのだ。<br /><br />『巨人の進撃』は遠からず映像化されるだろう。アニメになるか実写になるか、それはまだわからない。私個人的な希望を書けば、（アニメ／実写いずれの場合でも）できるかぎり大きなバジェットで、この作品が持っている魅力や世界観の精密さを徹底的に描いて欲しい。作品の土台は漫画によってしっかり構築できている。あとはどれだけ詳細さを描けるか、映像に美意識を刻印できるか、あるいはアクションの荒々しさを描くか。作者が描けていない作品本来持っている魅力（あるいは読者が脳内で補完しているエネルギー）を、映像の上で再現できるかどうか、が映像作家の腕の見せ所である。<br />映像作家として『巨人の進撃』という作品を考えると、モチーフとして魅力的である半面、絶対に失敗できない圧力を感じる。これだけ魅力的な原作を映像化して失敗したら、あるいはそこそこの評価しか得られなかったら、その時点で映像作家失格で業界から立場を失う。もし『巨人の進撃』が映像化されたら、そのときは「お手並み拝見」といったところだ。<br />『巨人の進撃』はまだ４巻までしか進行していない。物語全体を通してみてもまだ序盤といったところだ。この段階でもすでに驚きべき展開が多く、登場人物一人一人の生い立ちやドラマはしっかりと描けている。おそらくここからが『本編』といったところだろう。だが、物語の背景には不明なところのほうが多く、結末となると想像もつかない。『巨人の進撃』でハラハラさせられる幸福さは、まだまだ続きそうである。<br /><br /><br /><a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/d/9ddf7550.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/d/9ddf7550-s.jpg" alt="巨人の進撃 １巻(4)" class="pict" align="right" border="0" width="349" height="268" hspace="5"></a>ところで、『巨人の進撃』という作品は出版界において、あるいはそれ以外の多くの業界においてある一つの希望を与えている。<br />それは、「面白い作品は確実に売れる」という事実である。あるいは、「面白い作品は確実に注目される」。<br />かつては、どんなに素晴らしい作品を作っても、決して売れるというわけではなかった。むしろ埋没することが多く、一部のマニアックな層によって辛うじて支えられ、時代の移り変わるその時にほんのちょっと引き上げられ、その後忘れられるだけであった。結局は、いかに宣伝して多くの人に作品が伝わるか。しかも宣伝の多くが伝えられるのはせいぜいワンフレーズ程度でしかなく、それにつられて作品もどこかワンフレーズで片付けられる安易なものばかりになってしまった。宣伝で時代の波を作り、それで人を巻き込んでいるだけであって、作品についてきちんと語られることは少なく、むしろ使い捨ての消耗品のようにポイッと放り投げられることのほうが多かった。<br />面白いから売れるというわけではない。良いからといって賞賛されるわけではない。なぜあんな出来の悪い大衆に媚びた商業作品ばかり売れるのか！　面白い作品がちゃんと注目され、売れるようになれば、どんなにいいだろう……作り手ならば、誰もがそう思い、苦悩するだろう。というか、創作の歴史とはその苦悩と怨嗟の歴史でもある。<br />だが、どうやら今が時代の移り変わりのようである。従来のような広告会社主導の時代から、ネットの時代へ、ふとするとささやかに聞こえる人々のざわめきの集積が、時代の波を作り出す時代である。かつてなら埋もれ忘れられるであろう作品であっても、人伝えで広がり、拾い上げられる時代である。もちろん広告会社主導の時代ほど大規模ではないし、その声の広がりも小さなコミュニティだけで終息して、やっぱり忘れられることのほうが多い。<br />『巨人の進撃』はむしろ、忘れられるほうの作品だっただろう。物語に素晴らしい魅力を持った作品であるが、この物語の魅力を理解するためにはある程度漫画を読み続けねばならない。そうすると、ある程度時間をかけて漫画を読まねばならなくなる。ワンフレーズだけの広告会社の力では、『巨人の進撃』の魅力はどうやっても伝え切れなかっただろう。だが、ネットという媒体を通して広がった場合、広告会社の方法論とは違ったディティールを持って人々の声や評価が広がっていく。『巨人の進撃』は自力でその波を作り出し、そして商業的な成功を得た漫画なのである。<br />面白いからといって、売れるわけではない……いや、「面白いからこそ売れる」時代がやってきたのだ。広告会社や、視聴率の数字が全てではない。広告会社の時代は、売り上げは高かったのに評論が抜け殻のようだったり、数年後には完全に名前すら忘れられていたりした。だが、今はそういう時代ではない。今こそ、本当に面白い作品とは、パーソナルな魅力を持った作品とはどんな作品なのか、これを考えて作品を描くべき時代なのだ。<br /><br />漫画・出版：諌山創<br />出版・編集：講談社<br />連載・掲載：別冊少年マガジン<br/><br />
<a href="http://ck.treview.jp/rating/18002001/0/55292/1308636742/4" id="treview_rating_4" target="_blank">★★★★（素晴らしい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/18002001/0/55292/1308636742/3" id="treview_rating_3" target="_blank">★★★☆（すごい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/18002001/0/55292/1308636742/2" id="treview_rating_2" target="_blank">★★☆☆（とても良い）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/18002001/0/55292/1308636742/1" id="treview_rating_1" target="_blank">★☆☆☆（良い）</a><br />
<div style="text-align: right;"><a href="http://animation.blogmura.com/anime_review/" target="_blank"><img height="31" width="88" border="0" src="http://animation.blogmura.com/anime_review/img/anime_review88_31_2.gif" alt="にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ" /></a></div><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=monoanime04-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4063842762&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=monoanime04-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4063843386&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=monoanime04-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4063844102&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=monoanime04-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4063844692&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe><br />
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<br />]]></content:encoded>  
    <dc:subject>読書：漫画</dc:subject>  
    <dc:date>2011-06-21T15:11:23+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/788/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/788/</link>  
    <title>かってに改蔵　上巻</title>  
    <description><![CDATA[<p>もしかして、まだアニメ化を疑っている人いませんか？

どうしてこうなってしまったのか――。あれは１０年前。ある作家の元に思いがけない知らせが届いた。
「おめでとうございます、先生！　アニメ化です！」
あれは幻聴だったのか、エイプリルフールの悪戯だったのか。アニメ化の話題はそれきりふっつり途切...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[もしかして、まだアニメ化を疑っている人いませんか？<br />
<br />
どうしてこうなってしまったのか――。あれは１０年前。ある作家の元に思いがけない知らせが届いた。<br />
「おめでとうございます、先生！　アニメ化です！」<br />
あれは幻聴だったのか、エイプリルフールの悪戯だったのか。アニメ化の話題はそれきりふっつり途切れて、あたかも初めからそんな話などなかったかのように扱われ、ただちに人々の意識の中から忘却した。<br />
思えばサンデー時代は苦難そのものであった。作家とは名ばかりでその地位は果てしなく低く、単に待っているだけの編集から軽く扱われ、虐げられ、苛められ、苦労して描きあげた原稿をなくされても謝罪の言葉など一つもなく、あのサンデーキャラ全員登場するはずのＣＭにすら『かってに改蔵』キャラは出させてくれなかった。期待していた印税は、辛うじて生活が維持できる程度しか入ってこず、編集のほうが作家よりはるかにお金をもらっているのが漫画業界における現実である。貯金を貯めて老後の備えなどできるはずもない。<br />
作家とはただの期間工でしかない。売れればそのわずかな間だけチヤホヤされ、売れなくなると使用済みの紙くずみたいにポイッと捨てられてしまう。人情なんて一片もない酷薄な世界である。<br />
久米田康治はそんな漫画業界の最底辺をひたすら低空飛行し続けてきた。編集からひたすら苛められ、罵倒を浴びせられ、原稿をなくされ、ＣＭ制作で無視され、講談社に移ったとたん小学館時代の全ての作品が絶版扱いにされ、それでも眼差しの奥に宿った輝きは失われず、どん底の真っ黒な沼の底からいつか夜空に輝く星たちのようになりたいと――下ネタ漫画で輝きたいと心の底から願い、恨み、妬み続けていた。<br />
それが、どうしてこうなってしまったのか&hellip;&hellip;。いうまでもない。何もかも<b><span style="font-size: large;">小学館が悪い</span></b>のである。<br />
あの頃忘れられ、失われた夢は、すっかり忘れられたタイムカプセルを知らない誰かに拾われたかのように思いがけず開かれてしまった。『かってに改蔵』連載終了から７年の時を経て、まさかのアニメ化である。<br />
久米田康治先生、おめでとうございます。<br />
<br />
オチのない冗談はさておき、『かってに改蔵』の原作が完結してから実に８年。「なぜこんな時期に？」と首をかしげずにはいられない作品のまさかの映像化である。<br />
アニメ『かってに改蔵』は原作初期をベースに描かれている。キャラクターは後期の、線の数を減らした洗練された表現ではなく、連載初期の線が多く、陰影を多用してキャラクターを立体的に見せようとしていた時期をベースにしている。カットの作りは全身を捉えた舞台風のロングサイズから極端なクローズアップへと何度もジャンプを繰り返しながら描かれている。色彩は連載初期のカラーページを意識した、まるでマーカーでべったり塗りたくったような原色そのままの色で描かれ、その上に様々なフィルターが丁寧に被せられている。暗いシーンでの影はセル調の実線が消えかける滲み出るようなブラックが施され、光の差し込むシーンでは色の境界線にブルーやグリーンが淡く溶け出すような処理が与えられている。ふとすると、キャラクターにも背景にも質感を持たない単調ともいえる色彩を、撮影の効果によってこの作品特有の不思議な風合いを持った映像に仕上げている。<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/b/0ba38b88.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵１巻 (1)" border="0" class="pict" height="251" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/b/0ba38b88-s.jpg" width="150" /></a><font color="#808080"><font size="1">次回予告では特にマーカーでべったり塗ったような色彩で描かれている。茶色ならべったりと茶色、緑ならべったりと緑。まるで絵の具をチューブから出してそのまま水に薄めもせず描いたような色彩である。当時の原作の色彩を忠実に再現している。<br />
ちなみに１話と２話で次回予告の映像は微妙に変わっている。コマ送りをしてしっかり確かめたい場面だ。<br />
その一方、オープニング・エンディングは後期の洗練されたタッチのほうが採用されている。アニメ本編、オープニング・エンディングとでまったく違う画風が試されているのに注目である。<br />
またアイキャッチでは「現在の久米田康治」ふうのタッチで描かれている。</font></font><br />
<br />
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エピソードは、映像化作品としては非常に勇気のあるエピソードが選抜されている。後期の『さよなら絶望先生』に続く社会風刺漫画としての要素はまだ片鱗としてわずかに見える程度でしかなく、むしろ下ネタ漫画として油の乗った、まさに第１の絶頂期ともいえるエピソードを中心に採用している。<br />
具体的に描写するとこのブログがうっかり成人指定にされてしまいそうな、テレビのような公共的なメディアでは絶対放送できないような描写が次から次へと繰り出されていく。有り体に表現すれば、チンコである。それも子供チンコではなく、悶々と欲求のはけ口を求める成人チンコである。成人チンコが次から次へと見る者を唖然とする数で描写され、クローズアップされ、その後に作品特有の微妙な笑いを後方に残して去っていく。この頃の久米田康治が描く変態たちは、全裸がデフォルトで、ブリーフという文明的な被服はまだ獲得する前であった。<br />
「どうせテレビ放送は絶対不可能だし、映像を買う人はそれなりの理解のある人のはずだ」という開き直りっぷりが清々しい心地よさを残していく。<font color="#808080"><font size="1">（ビデオの最初に、「このビデオグラムはテレビ放送バージョンとは違う&hellip;&hellip;」云々の注意書きが挿入される。あれもギャグなのだろうか）</font></font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/6/9655dcb8.jpg" target="_blank"><img align="left" alt="かってに改蔵１巻 (2)" border="0" class="pict" height="82" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/6/9655dcb8-s.jpg" width="150" /></a><font color="#808080"><font size="1">キャラクターは漫画原作の１巻～２巻をベースに描かれている。名取羽海はまだ普通の女の子だった頃で、坪内地丹はびっくりするほど頭身が高く描かれる。いずれにしても、まだ人として真っ当な時期で、勝改蔵と天才塾の一同に振り回されていた頃だ。<br />
女性キャラクターは特にバストを強調的に描かれている。彩園すずはともかく、このタッチのお陰で羽海も（それなりに）スタイルのいい女の子のように見える。</font></font><br />
アニメ『かってに改蔵』は徹底した原作至上主義が貫かれた作品である。原作どおりの台詞に、原作どおりの展開。原作で提示された以上のものは何もなく、イレギュラーは徹底的に排除された映像作品である。「原作ストーカー」と新房昭之に評された龍輪直征らしいデビュー作品に仕上がっている。どこまでも原作通りで、原作に忠実であろうとする、原作原理主義の性格が映像に浮かび上がってくる。まさに『かってに改蔵』の原作が好きな人が制作し、原作が好きな人のために映像化された作品である。<br />
<br />
<br />
第１話　覚醒めた男<br />
Ａパート　詩ってるツモリ！？<font color="#999999">（愛蔵版第１巻第４話）</font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/8/e8071698.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵１巻 (3)" border="0" class="pict" height="291" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/e/8/e8071698-s.jpg" width="349" /></a>ある日の科特部。いつものように部員たちが、何かをするわけでもなくぼんやりとくつろいでいた。<br />
ふと、彩園すずが坪内地丹の背中に何か張られているのに気付く。<br />
「あら地丹くん。そのポエム、どうしたの？」<br />
ポエム？　手鏡で背中を映してみると、確かにポエムがそこに貼り付けられていた。<br />
「ああ、をとうとよ／君をヌク／君下多毛ことヌカれ」<br />
地丹だけではなかった。勝改蔵は顔にポエムが、名取羽海は太股にポエムが書かれていた。<br />
これはきっと奴らの仕業に違いない。「叫ぶしびんの会」と呼ばれる謎の詩人集団。そしてそれは科特部の敵に違いない&hellip;&hellip;。<br />
とそんな科特部の前に、件の「叫ぶしびんの会」の一同が堂々と姿を現す。<br />
<br />
Ｂパート　走り出したら止まらない！？<font color="#999999">（愛蔵版第２巻第２話）</font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/f/0f7aeaa8.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵１巻 (4)" border="0" class="pict" height="193" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/f/0f7aeaa8-s.jpg" width="350" /></a>唐突に、構内に悲鳴が轟いた。科特部に飛び込んできたのは、美人で有名なクラス委員の山田さんであった。<br />
「私&hellip;&hellip;妄想されたんです！」<br />
それはその日の登校時の出来事であった。美人で有名なクラス委員の山田さんの前に、全裸の男が突然現れて――、<br />
「お前をオレの中で妄想してやる！」<br />
と宣言。全裸の男は美人で有名なクラス委員の山田さんをニタニタと歪めた眼差しでじっと見つめながら妄想をはじめ、興奮したあえぎ声を漏らし、全身に汗を染み出し、その最後に――どうやら絶頂に達したようだった。<br />
というわけなのだが、特に触られたりしたわけじゃないから、罪にも問えない。<br />
これは伝説の妄想族「吐鬼女嬉」の連中に違いない。そしてそれは、科特部の敵だろう。勝改蔵は、「吐鬼女嬉」と戦うために、彼らが現れそうな場所に待ち伏せを張る。<br />
<br />
Ｃパート　学校の海パン<font color="#999999">（愛蔵版第１巻第８話）</font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/7/27dbfcd5.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵１巻 (5)" border="0" class="pict" height="193" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/7/27dbfcd5-s.jpg" width="350" /></a>その学校には、古くから伝わる怪奇の伝承があった。北校舎のずっと閉鎖されたままのプール。そこで昔、生徒が溺れたそうだ。しかし、その死体が浮かび上がらず、ただ血まみれになった海パンだけが後に残されていた、という&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<br />
第２話　美しき男たちの品格<br />
Ａパート　フランスはどこだ！？<font color="#999999">（愛蔵版第１巻第６話）</font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/3/73591e7d.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵１巻 (6)" border="0" class="pict" height="193" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/3/73591e7d-s.jpg" width="349" /></a>「先輩！　改蔵先輩お久しぶりです！」<br />
改蔵が街を歩いていると、唐突にサッカーユニフォームの男が声をかけてきた。改蔵の古くからの知り合いで、いま流行りの高校生Ｊリーガーであった。<br />
しかし彼は、ワールドカップ代表選抜に外された直後であった。<br />
「残念だったな、代表入り」<br />
「どーせ僕のパスは理解されないんです&hellip;&hellip;」<br />
サッカーユニフォームの男は愕然とうなだれた。<br />
仕方がなかった。今の日本代表では彼のキラーパスに合わせられない。なぜならば、彼がキラーパスを放つと&hellip;&hellip;。<br />
<br />
Ｂパート　ファッション大魔王！？<font color="#999999">（愛蔵版第１巻第２１話）</font><br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/b/8bb4732b.jpg" target="_blank"><img align="right" alt="かってに改蔵１巻 (7)" border="0" class="pict" height="291" hspace="5" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/8/b/8bb4732b-s.jpg" width="349" /></a>最近街で、怪事件が流行っているらしい。その名も、「連続セーラー服エリ立て魔」。その正体を掴むべく、オカルト専門の科特部が集まっていた。<br />
とそんなところに、美人で有名なクラス委員の山田さんの悲鳴が雑踏を切り裂く。駆けつけてみると、美人で有名なクラス委員の山田さんのエリが逆立ちした格好でぱりぱりに固められていた。<br />
「フフフ&hellip;&hellip;。本来、セーラー服とはそのようにエリを立てて着こなすのだ」<br />
不意に不敵で不気味な笑い声が耳に飛び込んでくる。颯爽と現れた男こそ「連続セーラー服エリ立て魔」の犯人、オシャレ先生マリオであった。<br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/791/" target="_blank">かってに改蔵　中巻</a><br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/795/" target="_blank">かってに改蔵　下巻</a><br />
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/131/" target="_blank">さよなら絶望先生《本家》目次ページへ</a><br />
<br />
作品データ<br />
総監督：新房昭之　監督：龍輪直征　原作：久米田康治<br />
キャラクターデザイン：山村洋貴　メインアニメーター：岩崎安利<br />
美術監督：飯島寿治　伊藤和宏　ビジュアルエフェクト：酒井基　色彩設計：滝沢いづみ<br />
構成：東冨耶子　構成・脚本：高山カツヒコ　編集：関一彦<br />
撮影監督：江藤慎一郎　音響監督：亀山俊樹　音楽：川田瑠夏<br />
プロデューサー：宮本純乃介　アニメーションプロデューサー：久保田光俊<br />
オープニング主題歌：水木一郎と特撮　エンディング主題歌：新☆谷良子<br />
アニメーション制作：シャフト<br />
出演：櫻井孝宏　喜多村英梨　斉藤千和　豊崎愛生　堀江由衣<br />
<font color="#ffffff">○</font>　　　立木文彦　堀内賢雄　新谷良子　小野友樹　永田依子<br />
<font color="#ffffff">○</font>　　　紗倉のり子　徳本英一郎　樋口智透　渡部由佳<br />
<font color="#ffffff">○</font>　　　畑健二郎　ＭＡＥＤＡＸ<br />
<a href="http://ck.treview.jp/rating/15007004/0/55292/1306820719/4" id="treview_rating_4" target="_blank">★★★★（素晴らしい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007004/0/55292/1306820719/3" id="treview_rating_3" target="_blank">★★★☆（すごい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007004/0/55292/1306820719/2" id="treview_rating_2" target="_blank">★★☆☆（とても良い）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007004/0/55292/1306820719/1" id="treview_rating_1" target="_blank">★☆☆☆（良い）</a>
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<br />
<div style="text-align: center;">
	<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />
]]></content:encoded>  
    <dc:subject>オリジナル・アニメ・ＤＶＤ</dc:subject>  
    <dc:date>2011-05-31T14:44:26+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
  </item>  
  <item rdf:about="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/787/"> 
    <link>http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/787/</link>  
    <title>魔法少女まどか☆マギカ批評　後編</title>  
    <description><![CDATA[<p>最後に残った批評

『魔法少女まどか☆マギカ批評・前編』を読む

『魔法少女まどか☆マギカ』は大きな社会現象を引き起こし、それは一時的なムーブメントに終わらず、放送が終了した今でも多くの人に様々な話題を提供し続けている。放送を見逃したという人も、話題の大きさに感化されてニコニコ動画やこれから...</p>]]></description>  
    <content:encoded><![CDATA[<div style="text-align: center;">最後に残った批評</div>
<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/785/" target="_blank">『魔法少女まどか☆マギカ批評・前編』を読む</a><br />
<br />
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/e/2ef04280.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/e/2ef04280-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (8)" class="pict" /></a>『魔法少女まどか☆マギカ』は大きな社会現象を引き起こし、それは一時的なムーブメントに終わらず、放送が終了した今でも多くの人に様々な話題を提供し続けている。放送を見逃したという人も、話題の大きさに感化されてニコニコ動画やこれから発売になるＤＶＤやブルーレイでぜひ見たいという動きがある。『魔法少女まどか☆マギカ』は深夜放送にも関わ<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/6/2677a99e.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/6/2677a99e-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (9)" class="pict" /></a>らず、多くの人が視聴し、ショックを受け、その話題に無関係でいることが難しいくらいの大きな波となった。その影響力について、少し想像してみるとしよう。<br />
まず、漫画・アニメ・ゲームといった分野に魔法少女ものは激増するだろう。魔法少女ものが流行している、とにかく魔法少女ものさえ描けば儲かる――そんな安易な幻想<font color="#999999">（&ldquo;勘違い&rdquo;ともいう）</font>を抱いた<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4e5c3162.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4e5c3162-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (10)" class="pict" /></a>経営者たちがいくつもの魔法少女ものの企画をスタートさせるだろう。作家側はいまいち乗り気ではない、というか「絶対外れるだろうな」と思いながらも、ギャラの大きさに断りきれず黒歴史を積み重ねてしまう。そうして無数の魔法少女たちが望まれもせずに生み出され、あるいはそれに準じたジャンルヒーローが大量に放り出され、アニメ・ゲームなどの視覚メ<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/b/ab227923.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/b/ab227923-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (11)" class="pict" /></a>ディアの紙面を埋め尽くすだろう。<br />
かつて『もののけ姫』『エヴァンゲリオン』という２大ヒットアニメが制作された直後、勘違いした社長たちが次々とアニメに投資、大量の作品を作らせたものの、そもそも人手不足のアニメーターに極端すぎるオーバーワークを強いることになり<font size="1"><font color="#999999">（最近理解したことだが、アニメに詳しくない一般人は、普段のアニメーターは仕事が少ないと思い込</font></font><a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/5/b57fa8d7.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/5/b57fa8d7-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (12)" class="pict" /></a><font size="1"><font color="#999999">み、「むしろありがたい話じゃないか？」と結論づけてしまう傾向にある。どうやらお笑い芸人と一緒という前提があるらしく、アニメの仕事は大量の過労死を生み出す激烈な仕事、という事実はなかなか了解してくれない）</font></font>、結果的にアニメ全体のクオリティを引き下げる結果となった。『魔法少女まどか☆マギカ』実体的な黒字実績はさほど大きくないから『もののけ姫』『エヴァンゲリオン』当時ほどの大きな動<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/5/9/593055c9.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="164" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/5/9/593055c9-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (13)" class="pict" /></a>きは起きないと想像されるが、結果的にアニメのクオリティを引き下げてしまうような現象を引き起こす可能性はある。<br />
それから、漫画・小説のコンテストに大量の魔法少女ものが送られてくるだろう。もっとも、今のこの時期に魔法少女ものを描けば、それだけで『魔法少女まどか☆マギカ』の影響と見做され、下読みに本編を読んでもらえず梗概だけで落とされるだろう<font size="1"><font color="#999999">（下読みはまず梗概だけで落とす）</font></font>。最終審査に残る作品に魔法少女ものは１本も残らず、漫画・小説コンテストの背景にそんなことが起きてるなど我々は知る切っ掛けもないだろうが。とりあえず、もしライトノベル作家志望が今これを読んでいたら、こう忠告したい。余程の独創的なアイデアがない限り、少なくとも１０年間は魔法少女ものは禁じ手にすべきだ、と。<br />
<font color="#808080"><font size="1"><a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/9e70c077.jpg"><img border="0" align="left" alt="9e70c077.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408468/" /></a>インキュベーターの語る「エントロピー」の解説が正しくない、という指摘がある。物語内における原則に矛盾がなければ現実世界の法則を多少捻じ曲げても問題ない。物語世界に矛盾がない状態のほうがよほど大事だ。が、この種の周辺知識的な描写は可能な限り現実の法則に学び、一致させたほうがよい。現実的な描写や法則を取り入れれば取り入れるほどに物語の真実味は増大するし、一般的な認識において、「リアリティ」の密度がより高い作品ほど上質な作品と考える傾向にあるからだ。リアル云々を重視しすぎてしまうと、女の子が魔法で変身する、という設定自体リアリティがないという話になってしまうが。</font></font><br />
それからもう一つの影響――ストーリー展開、あるいはそれに準ずる性格を取り入れた作品がいくつも生み出されるだろう。かつて『エヴァンゲリオン』が社会現象をもたらした後、漫画・アニメの主人公たちの性格が暗くなり、物語の展開も憂鬱気味に、それからとりあえず<font color="#999999">（展開の必要、不要に関わらず）</font>内面世界に逃避・埋没していく場面が描かれるようになった。<br />
「影響」は決して悪いことではないし、非難されるような状態ではない。『エヴァンゲリオン』のヒットの後、誰もが『エヴァンゲリオン』の真似をした。みんな不器用に自身の創作、あるいは企画の中に『エヴァンゲリオン』を取り入れ、漫画・アニメの業界は一時的に<font color="#999999">（うんざりさせられるほど）</font>『エヴァンゲリオン』の模造品だらけになった。<br />
だが結果的に、漫画・アニメは以前より良くなった。登場人物はより深い内面まで描かれるようになったし、ストーリーは現実的な背景をしっかり描写されるようになり、何より画面の精度は確実に上がった。いま『エヴァンゲリオン』を再び見ても、そこから何かを見出すことはできない。かつてあれほど影響力を持ったはずの映像、ストーリーは今となってはどこにでもある平凡な創作物の一つでしかない。はっきりいえば、ただの古いアニメである<font color="#999999">（あの古臭い作品を未だに神聖視する人は多いようだが）</font>。当時の感覚でいって『エヴァンゲリオン』という作品のショックを乗り越えるためには、その作品をひたすら模倣するしか方法がなく、結果的に時代は『エヴァンゲリオン』を踏み越えてそれ以上の作品を作り出す力を、あるいは方法を獲得したのだった。時代は『エヴァンゲリオン』を踏み台にして、確実に一歩上の段階へと突き進んだのだ。<br />
それでは『魔法少女まどか☆マギカ』からどんな影響が想像されるだろう。『魔法少女まどか☆マギカ』というショックを人々はどのように乗り越えていくだろう。重要と思われた人物の強制的な死亡だろうか。主人公の意のままにならない残酷なストーリー展開だろうか。『魔法少女まどか☆マギカ』の物語の特徴は、登場人物たちの想いがただひたすら伝わらないことだ、という見方もある。あるいは魔法少女ものではなく、別の古くからあるジャンルヒーローを『魔法少女まどか☆マギカ』と同じルールで再構築する、という描き方だろうか。<br />
しかしその模倣の方法では『魔法少女まどか☆マギカ』というショックを乗り越え、創作の意識をそれ以上の段階へと押し上げることはできない。作家たちはいつか『魔法少女まどか☆マギカ』以上の作品を生み出さねばならず、それができなければ視聴者は「いくら見てもあれ以上の感動が得られることはない」とアニメの視聴自体に飽きてしまう。作る側の成長速度よりも、見る側の「目が肥える」速度のほうがよほど早いのだ。だから『魔法少女まどか☆マギカ』はどのように物語が構成され、展開していったかそれを解体し、分析していく必要があるのである。『魔法少女まどか☆マギカ』は小さな町が舞台で、主要登場人物はたったの６人だけである。それがいかにしてあれだけの大きなスケールを持ち、あれだけの大きなエモーションを演出できたのか。そのスケールを操作する方法について、見ていきたいと思う。<br />
<font color="#808080"><font size="1"><a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/a138ef0b.jpg"><img border="0" align="left" alt="a138ef0b.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408473/" /></a>鹿目まどかの母・鹿目詢子とそれからクラス担任の早乙女和子の会話シーン。ここで２人が実は古くからの友人であることがわかる。鹿目詢子と早乙女和子は物語にほとんど関与しない脇役であるが、面白いくらいディティールはしっかり作られ、登場回数は少ないものの極めて強い印象を残す。この２人を中心に据えたエピソードがなかったことが実に惜しい。</font></font><br />
<br />
改めて『魔法少女まどか☆マギカ』の物語をそれぞれの構成要素に分解してみよう。<br />
中心点―鹿目まどか<br />
時間遡行者―暁美ほむら<br />
第２の中心点―美樹さやか<br />
前任者―巴マミ<br />
介入者―佐倉杏子<br />
使者―キュゥべえ<br />
その他―上条恭介／志筑仁美<br />
とりあえず中心的な物語を構築する登場人物は以上の８人だ。鹿目まどかの家族を含めるともう少し増えるが、さほど物語に介入してこないから必要ないと見做す。ちなみに物語の舞台となる場所は主人公たちが暮らす街一つだけである。<br />
次にエピソードごとにおける物語の構成である。<br />
<a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/96b19418.jpg"><img border="0" align="left" alt="96b19418.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408485/" /></a>１～３話までがこの物語における基本的な解説である。魔法少女の前任者であり指導役である巴マミと出会い、そして死による別れが描かれる。巴マミの死によって、物語の本質的な過酷さが直裁的に視覚化される。巴マミは自ら死ぬことで、物語の背景的な重さを解説し、鹿目まどかと見る者に警告を与えたのだ。<br />
<a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/14dd468a.jpg"><img border="0" align="left" alt="14dd468a.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408490/" /></a>４～９話は鹿目まどかは物語の中心点という役割を一時的に美樹さやかに譲り、美樹さやかは魔法少女としての運命を代弁する。美樹さやかの物語の中に、上条恭介と志筑仁美の恋愛物語が描かれ、さらに佐倉杏子が介入してくる。「魔法少女とは何であるのか？」この物語上の命題は巴マミが解説した段階よりもさらに次の段階へと進んでく。<br />
「魔法少女になると魂がソウルジェムに移され、肉体は死亡する」「ソウルジェムに輝きが失われると、魔法少女は魔女に変化する」この事実が明かされる頃、キュゥべえの正体がにわかに明らかになって行き、それぞれの関係性にコペルニクス的転回が起きる。自身の肉体の死と失恋に絶望した美樹さやかは、終局的に魔女に変化し、魔法少女としての運命を解説する役割を終える。巴マミと同じように、美樹さやかも自ら死亡することで、物語の本質的な&ldquo;設定&rdquo;を説明したのである。<br />
ここまでの途上で、この物語における重大なテーゼが解説されている。<br />
<strong>「魔法少女になるためにはキュゥべえと契約しなければならない。その契約とは、希望を一つ現実にすることである」<br />
「ただし、この希望を叶えられると同時に、その主体はそこから消失する」<br />
「間もなくソウルジェムは呪いを吐き出すようになり、魔法少女は希望の代弁者ではなくなる」</strong><br />
最大の希望を叶えた後に残るのは絶望だけ――というわけではないが、魔法少女たちは自身の<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/f/bfcc63b8.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="165" width="300" border="0" align="left" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/b/f/bfcc63b8-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (6)" class="pict" /></a>希望に裏切られるわけである。自らの延命を願った巴マミは早々に死亡し、幼馴染の治療を願った美樹さやかはその幼馴染に裏切られ、佐倉杏子もやはり父親のために願い、父親に裏切られるという末路を経験している。<strong>魔法少女は自身が願った希望の当事者には絶対になれないのである</strong>。魂を天秤にかけた希望は結局幸福を生み出さず、だから魔法少女は恨み――呪いと絶望を吐き出すようになり、最後にはその本質を攻撃と破壊のシンボルへと変えてしまうのだ。<br />
第１０話は以上の前提を踏まえながら、もう一つのツイストである暁美ほむらが抱えている秘密が描かれる。暁美ほむらの過去――その物語が始まる以前に、どんな経緯があったのか。暁美ほむらは何を望み、魔法少女になったのか。ここでそれまで停滞していたかのように思われていた鹿目まどかが再びクローズアップされて、実は物語の大きな中心点に立つ重要な存在であったことが明らかにされる。【暁美ほむら―鹿目まどか】の物語を背景に置きながら【美樹さやか―佐倉杏子】の物語が描かれ、その物語に必要なルール設定が説明されていたわけである。<br />
ちなみに暁美ほむらの願いは「鹿目まどかとの出会いをやりなおす」ことであった。その願いは確かに叶えられたが、鹿目まどかの死という結末だけが回避できない。だがそれでも暁美ほむらのソウルジェムが真っ黒な絶望に満たされないのは、「やり直し」が可能だったからだった。やり直しが可能である限り、暁美ほむらのソウルジェムは決してほむら自身を魔女に変えることはない。<a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/14d6a99f.jpg"><img border="0" align="left" alt="14d6a99f.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408497/" /></a>しかし１１話のラスト、鹿目まどかは絶対に救えないという事実に行き当たり、ついにソウルジェムは真っ黒な闇に反転する<font size="1"><font color="#999999">（暁美ほむらは鹿目まどかを救うのではなく、鹿目まどかに救われなければならなかったのだ）</font></font>。どうやっても魔法少女は自身が叶えた希望の主体にはなれず、最後に残すのは絶望という運命なのである。<br />
物語はこうして終局面である１１話１２話へと向かっていく。１０話までの物語によって必要な設定&ldquo;ルール&rdquo;が説明され、２つのツイストによって重要なキーワードが提示されている。<br />
１つめのツイストはキュゥべえが黒幕であること。２つ目のツイストは時間遡行者である暁美ほむらの過去。<br />
キュゥべえが黒幕という事実により、魔法少女という運命の全容が説明された。魔法少女になるためには強い願いが必要であり、願いが叶うと魂は肉体から分離されソウルジェムへと移される。ソウルジェムは間もなく恨みや呪いを吸い込み、吐き出して魔女へと変化する。これらは全てキュゥべえの企みであり、エントロピーを得て宇宙の延命を図るためであった。ここで重要なのは大きな望みが魔法少女を作り出す、という部分である。<br />
もう一つのツイストは暁美ほむらの存在である。１つ目のキーワードを前提において、ほむらは時間を逆行して鹿目ほむらを死の運命から救い出そうとした。しかし何度繰り返してもその試みは失敗に終わり、時間遡行を繰り返すたびにまどかに絡んだ因果の糸は強くなり、物語におけるまどかの重要度は肥大化していった。<br />
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『魔法少女まどか☆マギカ』を支える最終的なキーワードは上の２つである。「魔法少女になるためには強い願いが必要」「暁美ほむらの過去」。この２つのキーワードを基本構造として背景に起き、どこまで深くドラマを描きこんでいけるか、あるいはスケールを大きく描けるか。<br />
物語を構築する基本的な構成は、シンプルであればあるほど良い。ここを複雑にすると、物語の本質を見誤り、作る側も見る側も何となく「？」という状況になり、そこから魅力的な作品が生まれることはない。物語の本質となるキーワードは常にシンプルで、もっといえば簡単な形に視覚化できるものが望ましい。大きなバジェットで作品を創作する場合は、このキーワードはワンフレーズのスローガンにして、チーム全体が常に目にでき、自身が作ろうとする本質を再確認できるようにするべきである。<br />
その物語において何を語るべきなのか。それからどの程度の規模の物語を描くつもりなのか。基本的なキーワードが持っている可能性、強さ、そのキーワードから構想されるスケールの全体スペースを計算に入れつつ、作り手はテーマの設計をじっくり吟味しなくてはならない。物語がどの程度の規模を持ち、結末に何が描かれるか、そして見る者にどの程度のエモーションを提示できるのか。すべてを逆算し、絞り込み、中心的な核を見定めた上で作り手はキーワードの選択を行うべきである。<br />
基本的なキーワードをシンプルに設定しつつ、その上にどんなディティールを描くべきか。基本的なキーワードがシンプルな力強さを持っていれば、その上に描かれるディティールがどんなに複雑怪奇な有象無象であっても、作る側も見る側の物語の本質を見失うことはなく、物語の本質は変わらず強い輝きを放ち続ける。むしろディティールを複雑に描いたほうが、映像はもっともらしい力を持ち始める。だから基本的なキーワードがシンプルでありながらどれだけの力を持ち得るか、それを思いつくこと自体に作家の構想力＝《実力》が試される。<br />
物語とは登場人物の感情のぶつかり合いを描くものであるが、同時に作家の思想・思考を具体的な形にして提示する唯一の方法である。だから物語とは、一つの思想である以前に、作家自身の人格である。物語とは仮定として構築された宇宙であり、世界である。集合無意識から分離された世界であると同時に、集合無意識的なものを包括する世界である。作家はいかにして物語を思考し、構想し、世界を構築していくか。そのドラマが描く感情がどれだけの人々に動揺を与えられるか。そしてどれだけの影響力を持ち得るか。それを想定するために、シンプルでありながらより強い力を持ち得るキーワードの設定が必要なのである。<br />
『魔法少女まどか☆マギカ』の場合は、上の２つがキーワードとなり、そのキーワードが前提となって登場人物が配置され、結末に向かっていくドラマが描かれた。シンプルなキーワードは、『魔法少女おりこ☆マギカ』『魔法少女かずみ☆マギカ』といったシリーズを生み出す拡張性を持ち得る。作家の構想は大成功である。宇宙そのものを飲み込む結末を生み出した構想力の凄まじさは、普通に考えられるイマジネーションを大幅に飛躍し、クライマックスが提示したエモーションの強さはかつて体験したことのない恍惚と陶酔をもたらした。シンプルでありながら強い力を持ち得るストーリー。脚本家・虚淵玄はこの課題を完璧な解答を示して乗り越え、魔法少女》をより新しく、刺激的で、感動的な叙事詩に変えて今の時代に復活させた。<br />
<font color="#999999"><font size="1"><a target="_blank" href="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/a920481f.jpg"><img border="0" align="left" alt="a920481f.jpg" src="http://file.monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Img/1304408478/" /></a>第１０話の放送後、東日本大震災の影響により１１話１２話の放送が大幅に延期になってしまった。しかしその間にアニメファンの熱狂はどこまでも高まり続け、「客席は充分に暖まった」状態になっていた。それに１１話１２話はひと連なりになった前後編であり、これを分離して放送することはありえなかった。放送の延期と２話連続放送。むしろこのことが『魔法少女まどか☆マギカ』という社会現象をより大きなものにした。</font></font><br />
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<div style="text-align: center;">わたしの、最高の批評</div>
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<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/0/20ad5139.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/2/0/20ad5139-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (14)" class="pict" /></a>脚本家の構想が完了すれば、後は芸術家の仕事だ。その場面をどのように描き、キャラクター、俳優に誰を選択するか、どんな音楽を映像に当てはめるか。構想に間違いがなく、どこにも矛盾も破綻もなく、それでいて素晴らしいクオリティの高さを示すことができていれば、後は余程の間違いがない限り、芸術家が余程の無能でない限り、作品は成功す<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/4/a4cb8059.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/4/a4cb8059-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (16)" class="pict" /></a>る。<br />
『魔法少女まどか☆マギカ』は構想の方法について、重要を思えるキーワードを提示してくれた。しかしそのキーワードを充分に活用するためには相応の実力が必要であり、また野放図に展開させるスケールの大きなイマジナリィが必要だ。小さな笑いを積み重ねただけの小手先の技だけがいくらうまくなっても、陶酔と<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/2/0294552b.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/0/2/0294552b-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (18)" class="pict" /></a>恍惚を持ったクライマックスを描くことはできない。<br />
日本のアニメは間違いなく世界最強のポテンシャルを持っている。日本以外のテレビアニメと比較すると、日本のテレビアニメのクオリティは異常なレベルであるといっていい。しかし、劇場アニメの分野で見ると、西洋のアニメに１歩２歩も遅れている。ピクサーやドリームワークスが制<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/2/123c5e70.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/1/2/123c5e70-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (19)" class="pict" /></a>作するアニメが稼ぎ出す興行収入と比較すると、日本のアニメは完全に敗北している。ストーリー、アクションを比較しても、日本のアニメが勝てそうな分野といえば、せいぜいバイオレンスとセクシャリティだけであり、日本以外の多くの人たちが日本のアニメに注目し期待しているのは、実際には暴力とエロだけだ。クエンティ・タランティーノも、安っぽい暴力と<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/5/75ac0ce9.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/5/75ac0ce9-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (20)" class="pict" /></a>エロにまみれたグラインドハウスで日本のアニメを知り、詳しくなった。<br />
なぜか？　長編物語を構成するためのノウハウがまったくないからだ。物語の結末を見定め、どのように描き、スケールを操作するのか。あるいはクライマックスに向かってどのように物語を組み立てればいいのか、誰も知らないからだ。アニメ映画のほとんどが無計画にストーリーが進<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/b/9b36becf.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/9/b/9b36becf-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (21)" class="pict" /></a>行し、意味のない台詞をいくつも積み重ね、後半に進むほど退屈な中だるみが増大し、なにやら哲学的な台詞やシーンが描かれて何となく映画が終わる。作り手のその時の気分が徒にフィルムに投影されただけで、一貫したテーマ、あるいは主体性を見出すことができない。だから映画作りのプロであるハリウッドの製作者に日本のアニメは敗北し続ける<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/a/aaf17f82.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/a/a/aaf17f82-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (22)" class="pict" /></a>わけだし、日本のアニメがマニアックな一部の人たちの趣味という範疇から抜け出せず、閉鎖した印象を持たれてしまい、そうすると当然市場も閉鎖し、アニメーターの給料体制<font color="#999999"><strong>（最重要事項）</strong></font>も一向によくなるわけもない。<br />
大きな構想、それから大きな予算をふんだんに利用し、大きな作品を組み立てるための方法論を知らないから、これだけ<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/4/748e0060.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="170" width="300" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/7/4/748e0060-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (23)" class="pict" /></a>の高いポテンシャルを持ちながらそれ以上の広がりをもつことができないのだ。日本のアニメは何でもない日常を切り抜いた作品を描くことを得意としているが、それは「同じ文化圏」にいる人たちにのみ有効な表現なのであって、日本以外の人たちにとっては「？」だし、下手すると同じ日本人にすら文化を共有していないと「？」である場合もある。作品のほと<a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/e/6e92f11b.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="84" width="299" border="0" align="right" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/6/e/6e92f11b-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (24)" class="pict" /></a>んどは同じ予算で同じスケールで構想が組み立てられ、だから描けるものの限界も同じで、それ以上の、その向うにあるものが何であるのかの想定もできないないし、描こうともしない。今の日本に必要なのは、「うまい味噌汁の作り方」ではない。そんなものは誰でも作れる。必要なのは巨大建築を構想するようなスケールの大きく、それでいてコケ脅しではない骨の通った堅牢なるモニュメントを作る力である。<br />
『魔法少女まどか☆マギカ』は大きな作品を作るための基本的な構想の手法をほんの少し、断片的に示してくれた。あとはどのように自分たちの作品に取り入れていくか、である。始めに書いたように、「影響」を受けることは決して悪いことはではない。自身のものとして体得できるまで、何度も繰り返し「真似」して「パクれ」ばいい。かつてアニメ・ゲームのストーリーが何を見ても『エヴァンゲリオン』の模倣になったように、徹底的に影響を受け真似して、その末に『エヴァンゲリオン』を踏み越えてそれ以上の作品が描けるようになればいい。『魔法少女まどか☆マギカ』もいつか「ただの古くさいアニメ」になるだろう<font size="1"><font color="#999999">（いつまでも当時の価値観、当時感じた感情を引きずって神聖化する連中はいるだろうが、そういうのは無視して結構）</font></font>。<br />
『魔法少女まどか☆マギカ』はアニメに対する意識を一段階止揚する切っ掛けを与えてくれた。これを切っ掛けに、同じ品質のアニメをただむやみに量産し続けるだけの今の状況から、もう少し野心的で挑発的な作品を作ろうというモチベーションが生まれればいいと思う。<br />
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<div align="center"><a href="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4e7d7697.jpg" target="_blank"><img hspace="5" height="232" width="449" border="0" src="http://livedoor.blogimg.jp/vitogensyutain/imgs/4/e/4e7d7697-s.jpg" alt="魔法少女まどか☆マギカ批評２ (25)" class="pict" /></a></div>
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ブログ内関連記事<br />
<a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/776/" target="_blank">魔法少女まどか☆マギカ　第１話</a><br />
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公式ホームページ<br />
<a href="http://www.madoka-magica.com/" target="_blank" title="TVアニメーション「魔法少女まどか☆マギカ」公式サイト"><img height="40" width="200" border="0" src="http://www.madoka-magica.com/banner/bn_200x40.jpg" alt="TVアニメーション「魔法少女まどか☆マギカ」公式サイト" /></a><br />
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<a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1304411453/4" id="treview_rating_4" target="_blank">★★★★（素晴らしい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1304411453/3" id="treview_rating_3" target="_blank">★★★☆（すごい）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1304411453/2" id="treview_rating_2" target="_blank">★★☆☆（とても良い）</a> <a href="http://ck.treview.jp/rating/15007001/0/55292/1304411453/1" id="treview_rating_1" target="_blank">★☆☆☆（良い）</a>
<div style="text-align: right;"><a href="http://animation.blogmura.com/anime_review/" target="_blank"><img height="31" width="88" border="0" src="http://animation.blogmura.com/anime_review/img/anime_review88_31_2.gif" alt="にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ" /></a></div>
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<div style="text-align: center;"><a href="http://monokuronoanime2.blog.shinobi.jp/Entry/2/" target="_blank">アニメ記事全一覧</a></div>
<br />]]></content:encoded>  
    <dc:subject>評論</dc:subject>  
    <dc:date>2011-05-03T17:26:20+09:00</dc:date>  
    <dc:creator>ゴブニュ画伯</dc:creator>  
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>  
    <dc:rights>ゴブニュ画伯</dc:rights> 
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